下水道技術検定試験(第3種)・下水道管理技術認定試験(管路施設)を受けた


実はいま下水道関連の仕事をしてて、己に箔をつけたくなったので受けてみた

 

この検定は4つの部門があって

  • 1種:下水道の計画設計(ゼロから建設計画を立てること)についての試験
  • 2種:下水道の実施設計(計画設計を、実際に施工するためにブラッシュアップすること)についての試験
  • 3種:下水道の処理場を維持管理することについての試験
  • 管路施設:家庭とかから処理場へ下水を流すための埋設管やマンホールとかの施工・維持管理についての試験(検定ではなくなぜか別枠で認定試験となってる)

これらのうち、1種・2種はどちらも1日がかりの試験で
どちらかといえばコンサルさんやお役所の中の人むけの試験といえる

いっぽう、3種・管路は同日程の午前・午後で分かれていて併願できるのでやってみることにした

 

しかしながら仕事がめちゃくちゃ忙しくなり
全くといっていいほど勉強できなかった(特に管路はリアルゼロ)
なので、まあ受かればラッキーでしょ程度の気持ちで
勘と度胸と経験でいった

というか資格試験なんて受験料さえ都合がつけばスナック感覚で受けていいんだよな
弊社の資格マニアの上司いわく「宝くじと同じで受けなきゃ受からない」
いやまあ、それは彼が資格マニアだからか

 

そんなわけで以下所感
(※合格を保証するものではありません、しっかり勉強してね)

 

 

共通

  • ぶっちゃけ下水道検定は国家資格でもなければ、○○士みたいに独占業務があるわけでもない
    知識証明であるというだけ
  • しかし、主催の日本下水道事業団は下水道分野のスペシャリスト集団というべき団体で
    なんと法(日本下水道事業団法)によりお役人の人らと同等の立場にある
    民間の競争のなかで淘汰されちゃ困る人たちってことだね
  • なので、下水道にまつわる知識証明としてはポピュラーかつそれなりに権威あるものといえそう
    まあ真価を発揮するのは転職のときとかだろう
  • 試験は年1回、11月の2週の日曜
    今回(R4.11.13)はお台場のフジテレビ社屋近くのオフィスビルでやった
    かっこいい街並みだが何気に飯屋に乏しくて困る立地ではある
  • どちらもほぼ純暗記の試験、つまり問題集をただ回すのみでいける
    法改正がない限り問題の傾向も大きくは変わらなさそう
    参考書も実のところ、同じような問題がいくつか並ぶ部分があったりした
  • 試験時間を問題数で割ると、どちらも1問あたり3分
    暗記中心の試験、かつすべて4択から1つの正解を当てるタイプだったので
    このシンキングタイムはちょっと長いかなという印象
    なぜなら、暗記モノは知識を知ってる・知らないというだけでしかなく、考えてもわからないものはわからないので
    理科や社会の問題が計算では解けないのと一緒です
    無勉ながら(無勉ゆえに)俺はどちらも1時間以上余らせたし、終了までに9割の受験者は退室してた
  • 総じて難度は電工2種の筆記とかと同じくらいのレベルだと思う
    ビルメン4点でいえば乙四や2ボイラよりも広範だけど、冷凍3種よりは素直な問題が多かった
  • ただし「最も適当なものを選べ」「最も不適当なものを選べ」の問題文が混在してるので、勘違いには要注意
    あせらずやってください
  • カンニング対策が他の資格試験よりも徹底してた
    携帯は電源切って(マナーモード不可)配布の封筒に突っ込まないとダメ、問題集は試験時間いっぱいまで残ってた人だけ持ち帰り可
    合理的ではあるけど時間がいっぱいあるゆえに後者はちょっとダルい

 

 

管路

まず参考書は、電気分野ではおなじみオーム社のこれ1冊で十分(読んでないけど)
同じの使ってる人いっぱいいた

  • 午前実施、50問/150分
  • 計算問題は1問だけ出た
    配管の縦断図から土被り、勾配、管底高を求めるもの
    配管延長×勾配=上下流落差 と、地盤高-土被り-管径-管肉厚=管底高 というのさえ押さえとけば解けるので
    捨てずに解くのがいいと思う
  • こないだの流域治水関連法の改正を受けた問題が1問出た
    それ以外は管の構造や施工・維持管理の方法、有害物質の物性など、時代を経ても大きくは変わらなさそうな問題ばかりだった
    管渠のことだけ知ってては解けない問題がわりと多い印象だったけど、繰り返すが9割以上暗記問題
    なので問題集を何週もすれば容易かと思われます

 

 

第3種

まず参考書は、またまたオーム社のこれ
管路同様これ1冊で十分と思われます、やはり同じの使ってる人いっぱいいた

  • 午後実施、60問/180分
  • 凝集剤注入率とか汚泥沈殿時間を求める計算問題が出てきたけど、管路同様に暗記問題の比率が圧倒的に多い
  • ただし取り扱う法令が幅広く、施設の維持管理についても処理場はいろいろな機械の集合体なので要求される知識が多い
    当然、管渠と同様に有害物質についての知識なども問われる
    そのへん問題数の差からも明らかで、俺自身のこれまでのバックグラウンド(処理場のことはあまりわからない)もあろうが、3種のほうが管路よりも難しい印象だった
  • とはいえ、活性汚泥法を超えるような技術的なブレークスルーが今後なければ、やはり問題の傾向は大きくは変わらないだろう(単にパイプを連結してるだけの管路と比べると、こちらのほうが技術革新する可能性は高そうではあるが)
  • なので基本的な対策方法もやはりひとつ
    管路同様問題集を何週もせよ

 

 

 

そんなわけで

結果には全く期待してないが、仮に下水道業界未経験の人でも勉強すれば十分対策は可能かと思われます

私は資格勉強するのに疲れちゃったので、これの結果がどうあれ
後はビルメン4点の最後のピースになってる2ボイラを取って
資格の旅は一旦おしまいにしようと思います
電験やろうとした時期もあったけど、あれは俺の頭だと3種ですら全てを投げうって勉強しないととても取れそうになかったし
取ったとしても今の職場が活かしてくれる見込みも薄そうだった
そのへん弊社の人事にかけあってみたりもしたんだけどね、まあしかたない

とはいえ生まれて初めて取った資格の乙四がこないだ偶然役立ったりとか、資格が身を助く場面はどこかであると思います
もうちょいがんばるか

 

 

 

【追記】

試験翌日(R4.11.14)に解答速報がでた
結果から言うとふたつとも惨敗

www.jswa.go.jp

↑期間限定公開です

 

管路12/50、3種15/60で
ふたつとも順当に2割5分くらいでした

なじみのある分野でも決して傲ってはならないというのがよくわかった
明日から気を引き締めて仕事します

それに、俺と資格マニアの彼は別の生き物だというのもわかった
そりゃ彼のように、毎週何かしらの試験を受けてるような人だったら
まぐれ受かりだってあるだろうけど

元々勉強嫌いの俺ではとてもその境地には達せず、ただ疲れるだけだった
やはり俺は狙いすましてひとつひとつ着実に合格を狙うのが合ってるみたいだ
お金はかかっちゃったが、そのへんが解っただけでもまあよしとしよう