タナカのコルトパイソン買った

実は正直、ここ最近はサバゲーモチベが急激に落ち込んでて
多忙な時期を終えても参戦する気になれなかった
理由はいろいろあるんだけど、今は書かないでおく

 

が、銃はあいかわらず好きなのと、年末の賞与の時期になったのと、

 

衝撃的なアニメに出逢って
俺もリボルバーを買いたいと思ってしまった

 

 

 

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akibamaidwar.com

アキバ冥途戦争

 

いわゆる任侠モノを秋葉原メイド喫茶のキャスト達が演じるという怪作で
店舗間の、文字通り血みどろの抗争とかもあったりする
ドスもチャカもいっぱい出てくる
その中でも一番多い凶器がリボルバーだったりする(主人公? の嵐子がOPでシリンダーをスイングアウトして薬莢をパラパラ落とすシーンからして印象的である)
闘うメイド喫茶の店員たちというヒネりで掴み、中身は任侠モノをベタに、しかし真剣にパロディしていて(任侠モノを観たことないので検証はできないけど)とにかく楽しいのでお勧めしたい

 

そうしているうちに、かのメイド達以外にも『ルパン三世』の次元や『バイオハザード』のジル、後は最近読んだ『ザ・ファブル』の海老原などなど、リボルバーを操る著名人の姿が次々浮かんできた
小銭も手に入り、俺を遮るものは何もない
ここまでくると、もう気持ちは完全にリボルバーだった

脳裏には海老原の台詞が浮かんでいた
「ワシはレンコン(※リボルバーの俗称)が好きなんやーッ!」

 

 

さて
ここで銃のチョイスに入るわけだが

 

まず、マルシンとかが出してるライブカート式のリボルバー
実銃同様の動作で物凄くかっこいいが、サバゲーマーの立場からすると装弾数と排莢・装填の面でとても実用的とはいえなかった
マルイもガスリボルバーを絶版とした中で、必然的にタナカのペガサスリボルバーの中から選ぶことになった

思えばタナカのリボルバーは、俺の師匠が自身のサイドアーム選びの終着点と豪語していたものであり(リボルバー特有の細いグリップの握り具合を特に気に入ってたようだった)、実際に撃たせてももらったが、弾道も割と素直に真っ直ぐ飛ぶ感じだった
これは悪くないぞと

そのほか重視したいポイントに、スナブノーズ(目安として4インチ未満の、短い銃身を持つリボルバーのこと)というのがあった
携帯性と弾を出すことに割り切った短い銃身と各部のデカさとの対比がもたらす強烈な違和感と機能美が、俺のような奇人には特に刺さるのである

そんなわけでタナカのウェブサイトを見て、候補を絞り込むことにした

 

↑関係ないが、自動拳銃にもスナブノーズってあるんだろうか

 


【その1】

www.tanaka-works.com

スナブノーズリボルバーの代名詞とされるチーフスペシャル、それの2インチモデル
このモデルの発祥である『ジョーカー』のことは存じないが、アキバ冥途戦争を観た後だと短小な銃身とほっそいグリップ、全体的に小柄なところなど、この貧相なスタイルが凄くアリに思えてくる
海老原の銃はこれの改良型のM37と言われてるし、メイド達が持ってるのもこれのロングバレル版という感じがした(シリンダーラッチの形、剥き出しのイジェクションロッド、フレームの頂点に走る溝がそのままリアサイトになってるような造形など)
実際に日本の警察組織でも使われている銃とのことで、だからファブルや冥途戦争の世界で流通してそうなのもよかったし
実物を見るとやはりすげー小さくてそこに惹かれたのだが、小さすぎるとシリンダー内のガスの気化スペースが狭そうで、実射性能がいまいちそうな気がして結局今回は選ばなかった

 

【その2】

www.tanaka-works.com

ダーティハリーで有名なM29、それの3インチモデル
銃身の側面を平らにプレスしたデザインがひとひねり効いてていい
が、店舗でM29の実物を見て驚愕した
とにかくバカでかい
M19とM29、パイソンとアナコンダなどは精々マイナーチェンジだろと思ってたのだがもう大きさが全然違った
どうやらこれは、357マグナム弾と44マグナム弾の違いによるものらしかった(44を撃ち出すM29・アナコンダのほうが当然でかい)
俺はでかい拳銃というのはどうにも拳銃であるメリットを自ら捨ててるような気がするし、そのへん愛用のソーコムピストルだけでいいかなと思ってたのでこれは選ばなかった

 

【その3】

www.tanaka-works.com

大本命のひとつ、コンバットマグナム
それの2.5インチ版
ルパン一味の中でも俺は次元が一番好きだし、なんだったら次元ドンズバの4インチでもいいかなと思ってたのだが
実は師匠が選んだのがM19の4インチだったのだ
なんとなく身近な人とは被りたくないなという、ふわっとした理由のために選外とした

 

【その4】

www.tanaka-works.com

M327の名を初めて聞いたが、この極端なショートバレルはかなり良かった
しかも実銃はリボルバーのくせに8発入るという
なんたる機能美! そんな感じでウキウキで実物を見たところ、まさにレンコンを連想させる巨大なシリンダーのグロテスクさに引いてしまった
俺の中の「リボルバー=6発」のステレオタイプは、容易には変えられなさそうだった
厚みもありホルスター選びに悩みそうな感じもあったし、フィンガーチャンネルが2つしかないのもなんか握りづらそうだった
グリップは可能な限りフルサイズ(ここでは引き金にかける人差し指以外の3本がかかる大きさとしよう)に近い方がいいかな
そのほうが使いやすそうだし、スナブノーズの歪なかっこよさが際立つ気もするし

 

【その5】

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銀メッキに映えるヴィヴィッドなオレンジ色のグリップに一瞬惹かれたが、M500といえば史上最大の拳銃弾を撃ち出す銃とされる
その2と同じ理由でやめにした

 

【その6】

www.tanaka-works.com露出したイジェクションロッドとテーパーのかかったバレルにクラシックな趣があってすげー惹かれた
ディテクティブ・スペシャルというだけあって、シャーロックホームズみたいな探偵が持つ様が連想されて
そのクラシック感に拍車がかかった
この銃に関しては、ギラギラしたニッケルメッキのほうが絶対に似合うと思った
グリップのアーチラインも美しかった
相当迷ったが、ふと、この銃は美しすぎるのではないかという気がしたので今回は見送った
すなわち、スナブノーズの歪なかっこよさとバレルの美しさの食い合わせが悪いように感じたからだった
でも正直こっち買ってもよかったかなあと思う、まあお金が余ったら検討で


そんなわけで
結局選んだのは冒頭写真のとおり、パイソンの2.5インチ
大きすぎず小さすぎないサイズ感と、放熱孔とウエイトを備えた重厚なデザインのバレルを(イジェクションロッドがはみ出ないギリギリの所で)ぶった切った様が、スナブノーズの無骨感を最も強調しているように思えたからだった
しかし、それよりも重要なのが、我々の世代にとって「コルトパイソン」とは特別な銃でありパワーの象徴といえたからだった

冒頭、リボルバーの愛用者に『バイオハザード』のジルを挙げたが、彼女は『バイオ1』でパイソンを、『バイオ3』でM629クラシック(これは確か架空銃だったはず)を使用している
我々初代プレステ世代にとってバイオハザードはホラーゲー、ガンアクションゲーの代名詞といえるものであり、マグナムは襲来するゾンビやクリーチャーらを退け、生還を続ける主人公が終盤で手にする最強格の銃なのである(その途中で拾うショットガンのほうが実際は遥かに強いだろうとは思うが)
シリーズの最初に登場したことや、パイソンというわかりやすい名称が子供心に残したインパクトたるや今でも生きてて、結局のところ俺は、10代の頃に覚えた銃への憧憬を解決するためにサバゲーをやろうとしてるのかもしれない

 

そんなわけで
タナカのパイソンを触ってみた

 


外観など

驚いたのが、その小ささに似合わぬズッシリ感
金属粉を混ぜたヘビーウエイト樹脂によるもので、通常のABSよりは脆いそうだが、手に取ったときの満足感は確かにある
樹脂素材のくせに金属らしくひんやりとした感触もあるし、なんとガンブルーで染めることもできるらしい
全体的にプラの安っぽさはなくかっこいいが、標準のグリップだけは例外
まあこれは気になるなら木グリもいっぱいあるだろうしOK
後はトリガーガードのモナカ割りの合わせ目が、消されてはいるがちょっとヒケちゃってるかな(そこだけ肉が痩せてへこんでるという意味です)
これも個人的には気にならないのでOK

 

シリンダーをスイングアウトすると、6発の弾丸のイミテーションがキラリ光る
そのうちのひとつがガスの注入口になっており、二重構造であるシリンダーの外側を回して(内側は固定されてる)バルブを露出し
ガス缶のノズルに銃付属のエクステをつけてガス充填(3秒程度でOK)

 

BB弾の装填は、シリンダーの銃口側の穴のうち1箇所が挿入口になってるのでそこにローダーで入れる
付属のちっちゃいローダーでもいいし、マルイのベレッタマガジン型のやつでもOK
ただしフィールド内のローダー持ち込みは禁止のとこがほとんどだと思うので、ゲームするときは一撃必殺のヒットマンのごときプレイが求められるだろうし
弾切れ時はあらかじめポッケにBB弾つめといて手で1発1発こめるしかないような気がする(ルール的にはグレーなのでやらないほうがいいと思うが)

 

vimeo.com

弾は14発入ります
最初に8発入れた後、アウターのシリンダーを回すとプチプチと弾が各穴に装填される
6発行き渡ったら残りの6発を再度装填
最初こそ吹き出物を潰すときみたいで気持ち悪かったが、見慣れるとキモかわいい気がする

 

アサイトは上下左右フルアジャスタブル
短銃身で弾はバラける傾向にあろうものの、ここまで調整が利くのは嬉しい
後述するように固定ホップで有効射程が短めなので、本格的に運用するなら上下調整はマスト
マイナスの精密ドライバーを大小持ち歩くといいかもね

 

 


実射性能など

ガス充填・マルイ0.25gバイオ弾装填後、20度くらいの室温下で15分ほど静置して初速は50m/s程度
エアコキ並である
ただし、二重構造のシリンダーのインナー側にガスは充填されるので、アウター側ばかり温まって
インナーのガスタンク部分はまだまだ冷えてたのかもしれない
この温まりづらさはゲームユースでは気になるものの、そもそもマガジンを温めないといけない時期までガスガンは使わないだろうしまあOK
ちなみに燃費はべらぼうに良く、ワンチャージで100発程度撃てます

ダブルアクションリボルバー(引き金を引くとハンマーが起きる)なので、ピースメーカーみたいなファストドローはできません
まあそれやりたい人は素直にピースメーカー買うだろうしな

 

肝心の実射性能は、冬場なので屋外レンジはきついだろうと思い
このお店にした

www.akiba.target-1.com

ターゲットワン 秋葉原

2年前のサバゲーデビュー前夜、とりあえず銃を撃ってみようと思って1回だけ来たことがあった

ここはレンジの距離が5m、10m、15mから選ぶことができ(5mはピストル専用)、長いレンジでもターゲット用紙をロープウェイみたいな電動のクリップにくっつけて任意の位置に置けるので
15mレンジで撃ってみることにした

ちなみに、箱出しでの状態を見たかったためリアサイトの調整はしてません

 

写真左にチラ見しているドライヤーでガスタンクをガンガンに温めることもできるので
冬でも安心ってわけ

 

で、撃った感想なんだけど

弾は変に左右に振れたりすることもなく、素直な弾道だった
しかし弾の重量によらず、総じて10mくらいまでの距離が有効射程といえそう
0.20gだと15mのターゲットを狙うにはあまりにもバラけすぎるし、0.25gだとそもそも15mも届かない(狙点から30cmくらい下にドロップしちゃう)
固定ホップなのでこれ以上飛距離を伸ばす方法もない
15mでもマンターゲットの胴体くらいでかいものを狙うならまだ当たるものの、20cmくらいの的を狙うのは正直きつかった

 

弾の重量は失念したが(多分0.20g)、レンジ設置のロープウェイクリップで距離目分量で置いて撃ったターゲット用紙
左から5m、10m、15m
円の直径は確か10cmくらい
ごらんの通り、15mでは弾がかすりもしなかった

 

 

まとめると、0.20g限定で有効射程は15m未満といったところで
野戦では当然厳しいが、CQBエリアなら全然いける性能だと思われる

弾が入ったとしても14発、ローダー持ち込み禁止のルールが多いなかで
そこをどうするかの工夫がどうしても要るのと
その一環として、やはり立ち回りを工夫してヒットアンドアウェイなムーブが必須と思われる
そんな銃に思えた

 

とはいえ
リボルバーという、ある種の不条理をここまで実用的に仕立て上げてきたタナカはやべーと思った

ゲームに使う機会はあまりないだろうけど、ロマンとある程度の実用を兼ね備えた
悪くない銃なんじゃないかな