WE-techのガスブロM14をインプレした

紆余曲折あり遂に手に入れたWE-techのM14
俺のインプレなんぞ、とも思ったが
そもそも市場にあまり出回ってない銃だし、もしかしたら誰かが読んで楽しんでくれっかなと思ったので書いてみる

WE-techのバリエントだとノーマルのほか、マルイの電動ではおなじみショートバレルのSOCOMMGS4でおじいちゃんスネークも使ってたストック・グリップ別体型のEBRなどあるが
俺はほほえみデブ(実は体型がわりと似てる)なのでもちろんノーマルにした
ちなみにちょっと高級なリアルウッドのストックつきで、しかもスプリングフィールド造兵廠の刻印入りです

 

感じたことを全部メモするまでは、この記事は随時更新の形でやってこうと思います

 

 

(参考:ほほえみデブ)

https://cinemore.jp/images/0e4eda478ce6a8ce3e81af0957fbfed72ca62b6dcd14def9c9a58199ec023e2f.jpg

『フルメタル・ジャケット』キューブリックの実験室「言葉による人間の改造」は如何にして行われるのか? ※ネタバレ注意 :3ページ目|CINEMORE(シネモア)

フルメタル・ジャケット』は字幕で観るのが絶対おすすめです

 

 

 

外観など

最高。

 

の一言でインプレを終えてもいいが(最高なので)、もっと詳しく見てみる

 


まず、とにもかくにも惹かれるのが、なんといっても本物の木のストック
これはカスタムパーツとして単体で流通してて、それだけで2万円を軽く超える代物であるが
個人的にはリアルウッドじゃなきゃ電動だろうがガスだろうが銃自体要らないとすら思ってた、それくらい最重要なパーツだった
木にはプラじゃ出せない、本当に温かみとしか形容のできない特有の雰囲気と肌触りがある
ニス仕上げもしてないので、プラみたく肌に張り付かずさらっとしてるんだよね

で、材質は見た限りセンとアッシュがあるんだが、俺のはうれしいことにアッシュ材
ギター弾く人にはおなじみだが、アッシュのほうが木としてはグレードが高いうえ
木目がバリッと浮いてて、遠目にも木材っぽさがある

 

次いで、樹脂部品の使用はマガジンのリップや薬室内のパッキン周り、後は実銃と同じくアッパーのハンドガードくらいで、ほぼ金属部品なのも実銃さながらの雰囲気(見たことないけど)がある
これは見た目のみならず、撃発した際にジャキィーン! という金属音が生じるのもたまらない
誰が言ったか、正に「弾の出るモデルガン」
ちなみに、金属外装とはいえ亜鉛合金ではあり、これを実銃と同じスチールプレスの部品に替えていったり、さらには初速調整のためのバルブ交換といった内部カスタムなども施すと、最終的には原チャリの新車が1台買えるほどの値段になるようである
さすがにそこまではできなかった

 

部品がひん曲がって付いてたりするのはまあ、お国柄というやつですかね

 

トリガーガード後端を引っ張って引き金周りのアッセンブリを外し、銃身・機関部とストックの2つに分ける実銃同様のテイクダウンもできる
このへんはマルイの電動と一緒だが、WE-techのガスブロはホップ調整(後述)にあたりこれが必須
テイクダウンせずマガジンも挿しっぱでホップダイヤルにアクセスできたマルイと比べると、ちょっとめんどいところではある

 

youbloomasyou.hateblo.jp

↑M14のテイクダウンについてはこの記事を参照

 

 

 

実射性能など

上記写真のとおり箱出しの時点でマガジンが挿入されており、なんとなくコックして引き金引いたらズドンとブローバックしてボルトがホールドオープンしたのでびっくりした
なぜか最初からガスが充填されてた、これで何かの間違いで弾が入ってたらと思うと恐ろしかった
海外産ってこんなもんなのかな
でも、例えばモスカートはパッキン保護のために保管時にも若干ガスを充填しとくとよいという話も聞くので、もしかしたらそういった狙いがあるのかもしれない

ちなみにホールドオープンからのボルトリリースは、マガジンが深く挿さりすぎてるとリリースレバーが動かなかったりするので注意
自重で固定されるくらいに留めとくこと

セーフティはガバメントみたいなコックアンドロック式で、ボルトをコックして中のハンマーが起きないとかからないようになってる
マルイの電動は中のスイッチの接点が繋がらないようにずらすだけなのと、そもそもボルトという部品がない(ダミーボルトしかない)ので
ここもガスブロならではのポイント

 

まあそのへんはさておき
マガジンの弾込めにローダーを使う際はコツが必要で、リップの真上から弾を押しつつ側面からローダーのノズルを押し当てて給弾してやるとやりやすい
ガスの充填は、なぜか注入音がしないがきちんと入っていく

マガジン装填は、マルイの電動みたく大げさに前端を引っかけなくてもわりあいスルッと入ります

 

初速を測ったところ、室温25度程度、0.25gで78m/s出た
マルイの電動M14ソーコムが同条件で80m/s程度なので、それに迫るなかなかの数値であり、一部のマルイスタンダード電動を確実に凌駕しているといえる(ご存じない方のために補足すると、マルイのM14と89式はスタンダード電動の中でもかなり初速が高いほう)
これが例えば、真夏の炎天下での測定だったりするとどうなってしまうのかは気になるところではある

そういえば、エアガン屋のとっつぁんが話してくれたのだが
WE-techのM14には前期型と後期型が存在し、前期型は日本の威力規制を無理矢理パスしたような感じなので性能的にはイマイチだと言ってた
そして、後期型はもう最高と
これだけの性能があるなら、彼の言ってた後期型であることは間違いないだろうし
多分だが今新品流通してるものは後期型とみていいんじゃないかな(保証はできないけど)

 

www.hyperdouraku.com

↑これは2010年にエアガン業界の方が書いたインプレだが、おそらくは前期型のそれだと思われる
実は、このロットを引き当てたらどうしようと内心ずっとびくびくしていた

 

慣れない銃、しかも海外製のそれをいきなりゲームに持ち込むのも勇気が要ってできなかったので(というかゲームで使えるほどマガジンが揃ってない)、まずはサバパーのシューティングレンジ(最大60m)を借りて撃ってみた
弾は変わらず0.25g

 

で、まずセミオート実射
箱出しの状態でかなり強烈にホップがかかっているようで、30mを超えたあたりで弾はスーッと天に向かっていった
0.25gでこれか……と内心おののいたが、でも飛距離はそれなりに確保されているものとみてよさそうである
変に左右にカーブすることもなく(師匠が以前買った海外製の某ガスブロはなぜか弾道が左カーブを描いていた)、少なくとも直進性だけ見れば素直そうである

 

そんなわけでテイクダウンしてホップ調整するが、ダイヤルがリコイルスプリングガイドの真下にあって実にアクセスしづらい
爪の先だと回すのが難しいので、マイナスの精密ドライバーなどがあるといいかも
ホップの効きについては、ダイヤルを銃口側に回すと強く、薬室側に回すと弱くなる
適正なホップに近づけると、25mあたりまで水平弾道を描き、そこからおよそ15cm程度ドロップして30mのマンターゲットに当たった
もっと調整を詰めれば30m水平弾道もいけそうだ、これもかなりの実射性能といえるのではないだろうか

そのときのリコイルの感覚もなかなかに凄く
ブローバックの衝撃を「ガツン」というオノマトペで表現する例は多いが、この銃は言うなればズシーンという感じ
あの巨大なボルトが猛烈な金属音と共にブローバックし(つまりそれなりに飛距離が出るとはいえ隠れ撃つには全く向いていない)、5kgもの本体重量で減衰されてなお伝わってくる重々しいリコイルは、各所で謳われているように、確かにトイガン最大クラスといってもいいのかもしれない

 

次いでフルオート
銃後端右側面のセレクタを180度回し、射手側へ「A」刻印を向けるのはマルイの電動と共通(だがこいつの場合、理由は不明だがなぜか270度くらい回る)
ストックを当てた肩へ、ドッガッガッガッガ……とリコイルが連続して襲ってくる
その連射サイクルはスタンダード電動はおろか電ハンをも下回るもので、感覚的には電動ショットガン並かそれ以下
おそらく秒間5〜6発といったところだろう
フルオート戦をこいつで挑むのは、正直心許ないといえる

 

そして、フルオート中に明らかにサイクルが落ちてきて銃口や排莢口から生ガスを噴きまくったり、弾が出なくなったり出ても10mと飛ばなくなったりした
こうなってくるとボルトストロークも稼げなくなり、セミに切り替えても弾が出なかったりバーストになったりしてた
これはと思いマガジンを外したところ、表面は本当にひんやりしていた
初秋の夕暮れ時で温まりづらいのもあっただろう
M14のでかいマガジンは一度冷えると人肌程度の温度では全く温まらず、こうなってしまうと、ことゲームにおいての再使用は難しいだろう

もう新しい銃を買わないつもりでこいつを買ったが、この不安定な作動感の前ではさすがにサイドアーム(米軍つながりでマルイのガスブロ1911あたり)の導入が一瞬脳裏をよぎったし、この銃でのフルオート射はオマケ程度に考えておいたほうがいいのかもしれない
思えばマルイは、安全上の理由からM14のガスブロの市販には至っていないと自社twitterで発言していたことがあったが、それ以外にもこのでかボルトは安定してブローバックさせ続けることが困難なためにそうした決断に至ったのではないかとも思えてきたし、大事を取るその割り切りがマルイの高品質を担保しているのかもしれない
マルイの銃の凄さは実射性能のみならず、操作性や信頼性に優れるところにもあるのだろう

 

話を戻すと
結局撃発数は200発いかないくらいだっただろうか、それでも上述の動作不良が生じたりして
ガスは想像以上に食ったと思う
シューティングレンジを後にしながら、なんかこう使用には愛が要るというか、買うときも買った後も金のかかる銃な気がしてならないような思いを胸にしていたが
俺はそれでも許せちゃう
M14だからね

 

 


まとめ

以上のインプレを箇条書きにすると、WE-techのM14ってこんな感じの銃

  • 実射性能は申し分なし(気温25度、0.25gで初速78m/s前後)
  • 弾道は綺麗で左右に振れることもなく、環境条件とホップの調整次第では30m水平弾道もいけるかも
  • ホップ調整がめんどくさい、ホップダイヤル回し用にマイナスの精密ドライバーがあるとよい
  • トイガン最大級のリコイルというのもあながち嘘ではなさそう、その迫力と銃自体のキャラから隠密行動には全く向かない
  • フルオートのサイクルは使い物にならないくらい遅い(毎秒5〜6発程度)
  • フルオートはマガジンの冷えを招くため、あくまでおまけ機能
  • 一度マガジンが冷えると動作不良を連発し、以後のリカバリーが困難
  • したがって、こいつが活きてくるのは炎天下の屋外フィールドでのセミオート戦などで、ゲームでの運用はかなり限定的になってくるかもしれない
  • 実射性能の確保とでかボルトのブローバックのために、ガスの消費は半端じゃない
  • それでも最高の見た目と雰囲気で全て許せる(個人の感想)

 

まあ客観的に万人におすすめできる銃とは到底言えないが
ガスブロM14仲間が増えてくれれば俺はちょっとうれしい