MT-03を契約してきた(随時更新)

表題のとおりなので取り急ぎメモ
2018年式、走行18,000km程

 

→R5.8.22 納車
個別記事を書くのが面倒なので、このバイクでやったこと・気づいたことなどのインプレは全部ここにまとめようと思います

 

 

 

見た目

はっきり言って他のことなどどうでもいいと思えるくらい、どうしようもなくこのカラーリング(マットグレーメタリック3)に惚れてしまった
最近流行のセミフラットなグレーに、とんでもなくチープでそれゆえ鮮やかな蛍光イエローの前後リムが凄く目立つ
賛否まっぷたつに分かれる配色だろう
しかしその斬新さは、もう眺めているだけで気分が若返ってくるかのようなヴィヴィッドさといえた
偶然にも俺が今被ってるのがアライのツアークロスの黄色なのもあり、ヘルメットとの相性もバッチリだった

造形についても、この手のストファイ・スーパーネイキッド系バイクの中では最もかっこいいと思っていたGSR750を凌駕しているといっていい
ヘッドライトの造形もMTは嫌味がなくすっきりしてるし(ただ、あえて人面というか眼球のように見せてるヘッドライト上のポジション球だけは正直微妙)、ラジエター保護のシュラウドも必要最小限の大きさに留めていて軽快感がある
上位のMTシリーズにはないアンダーカウルが標準装備なのが何気に豪華ポイントで、これは細いエキパイ剥き出しの貧相な感じをカバーしててかなり良い
リアシートも、最近のバイクデザインの流行にあえて逆行するかのような大ぶりなものがついてて、俺のようなおっさんライダーからしたらこのくらいでかいほうが均整が取れてるように見える
タンクやエンジン周りだけボリューム感があり、オマケ程度のリアシートしかないような近年のバイクはなんだか威嚇状態に入ったフグみたいで、感性が古いと言われようがあんまり好きになれなかったんだよな

個人的にはSRやGBやZ900RSみたいなレトロ系のバイクは嫌いじゃないのだが、この手の懐古趣味って最初からあまりにも完成されすぎてて先がないのである
その点、このMTは色も造形も新しくあろうという気概が感じられて、繰り返すが眺めてるだけで元気になれるかのような感じがあり好きです、とても

 


ポジション

173cm・95kg・股下75cmの短足クソデブが跨ったところ、両脚のかかとが(感覚的に)1cmほど浮く程度で足つきは良好な部類といえる
ただしリアサスがリンクレスなので、俺みたいな短足族がさらなる足つきを求めるにはリアサスのショート加工が要るため相応の出費は覚悟しないといけない(ローシートもあるようだがあれはロンツーでケツ痛の悲劇を生むためおすすめしない)
ステップは純正でいくらか位置の調整が利き、俺が乗ったときは最も高く後ろ寄りなスポーティポジションだったが窮屈な感じはさほどなかった(ちなみに俺の足は太腿の外周60cmとかあってかなりぶっとい) ※前オーナーが入れてたオフセットプレートによるものでした
少なくとも各種SSやゼファー750みたいな、うんこしゃがみを強いられるような窮屈さはなく普通に快適といえた

ハンドルについては、ただでさえ高いセローのそれを56mmもアップしたものに慣れた身としてはかなり低く感じたが(MTシリーズはネイキッドとモタードの合体バイクと言われる割には、モタード的なハンドルの高さはあんまり継承してない気がする)、ジクサー250みたいに極度に運転手寄りな位置ではなく適度な遠さがあるため、ちょっとやる気の出る伏せポジションっぽくなり、乗りづらいとは感じなかった
ハンドルバーの絞りが絶妙で握りやすく、高ささえもうちょい上げられれば言うことなし
ただし、これはそのへんの慣れた道とかをスポーティーにスプリントする体勢といえ、ずっと首を反ることになるので、(SSとかよりかは楽なものの)長時間乗るには合わないかなとは思った
なお、付き出してるように見えたフロントフォークはあれが正常な位置らしく、姉妹車のYZF-R25/R3がトップブリッジの上にセパハンを設けるため、そのスペースを確保してるもののようだった

レバー類が若干遠く感じたが、まあ問題はなかった

 

(納車してから)

やはりハンドルが低いので、ノーマル状態でFフォークが10mmほど付き出てるのをトップブリッジとツラにしてもらう(後述)ことで、多少ましになった

とにかく、もうちょいハンドルが高ければダラッと乗り回すのにもいい感じになりツアラーライクな運用もそこそこできると思うのだが、まあ元はスポーツネイキッドだしこんなもんでしょう

 


サスペンション

MTのサスは(硬めのものが多い近年のバイクの中では異例にも)軟らかく、長距離を走れる程の落ち着きはないとされるが、今まで乗ってたのが軟らかさの極致といえるセローだったため、それに比べれば全然しっかりしている
このへん、ライバルのCB250Rやジクサーとかがスポーツ志向で硬いだけであって、いたってノーマルな柔らかさなんじゃないかなと思う
曖昧だが、昔乗ってたVスト250と同等か若干柔らかいくらいか
例えばこれがジクサーだとサスの動き始めが渋いかのような硬さがあり、結構ガツガツと路面の凹凸を拾うのだが
MTのそれは不快な突き上げもなく、カーブのときの踏ん張り感もあり不満なし
しなやかで、(俺レベルのライダーが)追い込んだ走りをするにも特段支障にはならないと思う

 

 

ブレーキ

効きは上々で、ABSはないが40km/hくらいから割と思いっきりブレーキングしてもロックする感じもなかったし、効きの唐突感もなくコントロールしやすいと思う
Fブレーキについてはレバーが近づけばもっと使いやすいかな
Rブレーキはパニックブレーキに近い状態になるとふつうにロックしてスライドするので、安全装置の少ないバイク相応の慎重な運転を心がけること

 

 

ハンドリング

これについては事前の心配はほとんどしていなかった
というのも、私が尊敬してやまないブロガーさんがそれほど問題にしてなかったためであった

 

tomatoimp.hatenablog.com

事実、ホンダ車みたいにフロント主導で不自然にガクンと切れ込むこともなければ、かといってガチガチに曲がらないのでもなく、腰でリアタイヤを傾けるのとフロントタイヤに舵角がつくのがシンクロしてるかのようなニュートラルでナチュラルな感じだった
リアタイヤ自体も140幅と、250クラスとして尋常な太さなので素直に寝てくれる

以前に乗ってた中型がGSR400で、あれがリアタイヤが無駄にぶっとい(180サイズ)うえアルミのツインスパーなのでガチガチに安定しており軽快感に乏しかったが、MTについてはGSRと同じクラスと思えぬほどヒラヒラ感がありよかった
夏の夕方に30分程乗っただけなのもありタイヤの温まりとか銘柄による差はわからないが、とにかくその範囲では不満はなかった
俺のセローはパフォーマンスダンパー入れたりハンドルを前に持ってったりと、直安を出すのと引き替えに曲がりづらくしてたので、やはり純オンロードモデルのハンドリングは当たり前だがオンロードで優れているのである(?)

が、これらはあくまでも公道を制限速度前後で走っているときの話で、交差点とかで速度を落として直角に曲がろうとする場面ではフロントの切れ込みが出る
自分の想像以上に小さく回り込むのであれっと思い、オフ車からの乗り換えなのでこんなものなのかなとも思ったが、この極低速での切れ込みはかのインプレでも指摘されていたうえ、足バイクの原二スクでは(小径タイヤでホイールベースも短いにもかかわらず)こういう現象は起こらなかったので、やはりMT-25/03の車体特有のものなのだろう

ところが、上述のとおりノーマルのFフォーク付き出しを引っ込めてもらったところ、この切れ込みがだいぶ緩和された
それでいて通常走行のリーンではあまり影響もないので、俺のように緩慢なハンドリングが好みな人は付き出し引っ込めはやってみる価値はあると思う

まあノーマルでもそこまで極端に切れ込む感じではないため、Uターンなどの支障になるほどでもなく、通常走るぶんにはほとんど顔を出さない特性なのでOK
というかUターンはセローの次くらいにやりやすかった、これでもっとハンドルが高ければもっとやりやすいはず

 


エンジン

ある意味一番の懸念材料であった
たかが70ccのボアアップ(MT-03は320cc)なんか意味あるのかよ、車検の手間が増えてだりーだけだろうと
それにパラツインとか実用車のエンジンだろう、スムーズでフラットなだけで高回転の伸びもなければ低速の蹴り出され感もなく、ただビービー喚くだけのつまらないエンジンじゃんかと

そんな懸念は見事に裏切られた

これまで乗ったツインとの比較でいえばVTRやTL1000Sみたいなガサツさとも、Vストみたいな存在感のなさとも違う、滑らかに回りつつエンジンの奥深くから発せられるようなズドドド……というビートを感じる、ツインの荒っぽいバイブレーションをエンジンブロックで覆っているかのような感じ(?)
いずれにしても、荒々しいフィール自体はあるけどそれをどこか遠くに感じるんだよな
ジェントルと言えばジェントルだと思う

低速はさすが粘り強く、少なくともフルの400ccのくせに低速スッカスカだったGSRとは雲泥の差だったし、低速域のエンジンコントロールではエンストスレスレの神経質な部分はそれほどない
逆に言うと、ラフなクラッチワークでドッと前に出る感じは多少だがあるかも
シングルシリンダーのセローみたいに発進時のクラッチラフミート・アクセルワイドオープンでフロントが簡単に浮くような強烈なトルク感はないものの、どの回転域からもアクセルオンでズイッと前に出る(オノマトペで解りづらい表現)感じはあった

回転の上昇につれて、エンジンの奥に封印されてる感じだった荒っぽさが、ノーマルのはずなのに社外マフラーからのそれかと思う程にでかい排気音となって顔を出す
マルチのような超高音ではないにせよトレブリーかつ音割れのニュアンスもあり、ワイルドでかなりかっこいいサウンドといえる
本当に当初の予想を裏切られたといえ、パラツイン=実用車的でつまらないエンジン の図式(おそらくVスト250あたりで植え付けられた印象、あれはあれでいい面ももちろんあるけどね)を崩すインパクトがあった
パラツインなんか音を楽しむものじゃないだろうとばかり思ってたが、マフラー交換で音を強調するのもアリかと思わされた

レッドゾーン付近ではほんの若干頭打ちにはなるものの、あんまりトルクの谷みたいなのも感じず伸びやかで、5速11500回転で120km/hくらい出るのだがまだ余裕あるふうだった
6速あるギアはわりとクロス気味な印象で、5000回転あたりでポンポンとシフトアップしていくと加速感が途切れずに気持ちよかった
ニーハンはそこそこ乗ってきたが、あれらに特有な回していった先の線の細さ、もうちょっとパワー出て欲しいな的な不満は皆無で、公道で乗るぶんには必要十分なパワー感といえた

この力強さは、250と同じ車体なのが効いてるのかなとも思った
装備で170kgを切る車重は250クラスと考えても尋常なもので、そこに42馬力を出すエンジンが載り、これは限られた排気量のなか高回転で馬力を絞り出すものとは違い、拡大された排気量にモノを言わせる力強さがある
KTM的な発想というか、軽量とパワーが相まって痛快な感じを出してるのかも
これがMT-07だったら車重は20kg近く重くなるわけで、エンジンのパワーはあるかわりにヒラヒラの操作感が失われるんじゃないかなとも思った(07も相当ハンドリングが楽しいバイクらしいけどね)

 

 

燃費性能

リッター30km前後といったところ

特に燃費走行を意識しない乗り方(たまに1・2速でレッドまで引っ張る以外は5000〜6000回転くらいでポンポンとシフトアップするようなの)、下道と高速7:3くらいでそんなもん

算定根拠として、まず満タン法で
273.4[km]÷9.71[L]≒28[km/L]

次に、車体の燃費計(瞬間燃費計と平均燃費計がついてるが平均のほう、瞬間のは当たり前だが停止状態だとゼロ)を見たところ
100kmあたり3.1Lと出てた
つまり、100[km]÷3.1[L]≒32[km/L]

どれほどブン回しても決して30km/Lを割らなかったセローと比べると若干のマイナスだが、タンク容量はセローよりも4L多い14Lなので無給油300kmは余裕そう
ちなみに上記の9.71Lの給油は、燃料ゲージが残り1目盛りになってから数km走行した時点でスタンド見つけて入れたもの
つまりこの状態でも4L、概ね120kmくらいは走れることになる(ガソリンは油断せず入れときましょう)

スポーツネイキッドというところでその辺を颯爽とスプリントするイメージの強いMTだが、この航続距離なら柔らかめのサスと相まってツアラー的な性能も期待できるかもしれない

ちなみに昔乗ってたFIのVTR250は25km/Lがせいぜいといったところで、確か250kmくらいで警告灯がついてた
それよか排気量がでかいのに燃費がいいので、このへんやはり技術の進歩なのだなと思った

 

 

ネガ

キャラとして突出した部分がないゆえにネガも少ないのだが、あえて言うならやはりハンドルの低さだろうか
もうちょっと高ければツアラー的な用途にも使えたかも、しかしこれはハンドル高いバイクに乗ってる人間の意見なので今のバイクはこれくらいが普通なのかなと思います
あと慣れないとサイドスタンドが出し入れしづらいのと、メットホルダーがついておらずリアシート裏の金具にDリングをひっかけるだけ的なちょっとしたユーティリティ面くらいでのものである

 


総評

試乗した結果なかなか良かった
凄くよかった・超よかった・死ぬ程よかったとかではなく「なかなか」なのは、プレーンさを高次元で突き詰めたような印象だったからである
超パワーとかクイックハンドリングみたな尖った要素があるバイクはそれが外れたときのリスクもあるものだが、MT-03にあっては誰が買って乗っても比較的楽しめるんじゃないかなと思う
以前に2ストレプリカやリッターSSを買ったときみたいな、人の羨望を集めるようなギラついた・いやらしい満足感こそないが、ある意味では醒めた目線で冷静に・等身大に付き合えそうなバイクじゃないかなと思った

それに、320ccみたいな半端な排気量で何すんだよ的なナメ腐りは見事に打ち砕かれた
250のパラツインはパワーの線が細くてスカッとダッシュもしなければ高回転も惰性で回ってるだけだろう、という先入観をひっくり返すような、意外な加速感と伸びがあった
これは車検の手間を考えてもMT-25ではなく03にする意味はあると思えたし、そもそも日本の車検制度がガラパゴスなんだよなという思いを新たにするほどだった

なので、やはりMT-03の何がいいって、上記の爽快なパワー感がありながら車格が250なので車庫からどっこいしょーっと出したりズシッと寝かしこむダルさがないところ
つまり、軽さとパワーの両立にある

 

www.mc-taichi.com

有名なインプレブロガーのこの方も仰ってるが、所詮は「日本では超マイナーな不人気バイク」だろう
パッと見250との違いもわからない半端なバイクに車検の手間を費やして乗る、ある意味究極の自己満な体験が味わえるのかもしれない
知らないやつなんかほっとけ、こいつのよさが解る人だけ解ればいいと

 

 

やったカスタム・今後やりたいカスタム

※実施前のメモ書きレベルの話が多数載ってるので注意

 

①ユーティリティ面の強化

買った時点で前オーナーによりやってあったのがETC、USB電源、ヘルメットホルダ、ステップのオフセットプレート
これに電話のホルダを付けた程度

ステップのオフセットはペダル位置が変えられるが、純正同様に一番下の位置に合わせても20mmほどバックする

後やはりメットホルダはあったほうが便利だね
タンデムシート裏にかけられると謳ってはいるが、MTのタンデムシートは何気に癖があって取付がめんどくさいんだよね

 

 

②純正状態のFフォーク突き出しを引っ込める

セローからの乗り換えのため、MTは最初ハンドルがあまりにも低いと思った
MTのFフォークを見ると先端がトップブリッジから10mmほど突き出てるように見えたのだが、どうやらこの状態が正常のようだった
YZF-R25/R3とフロント周りを共用しているようで、この突き出しにクリップオン(セパハン)を付けるとのこと

しかし首よわおじさんでハンドルを高くしたい俺には必要のない付き出しだったので、納車前にバイク屋さんに付き出しを引っ込めてもらった
これだけで前傾が緩み、ポジションはけっこう楽になるし、走行時の効果のほどは上述のとおり
この程度のハンドルアップであればワイヤ・ホース・ハーネス類の変更は不要
一般に、突き出しを減らすとキャスターが寝てトレールが増えるためハンドリングは緩慢になると言われているし、実際その通りだった

ただし、突き出しを引っ込めることによりサイドスタンドを出したときに車体が大きく寝るようになるので、不整地での停車には注意しないといけないかも

 

(参考)Ⅰ型のMT-03における純正状態のフォーク突き出しのようす
※画像はグーバイクから引用

フォークのめっき部分がだいたい15mmほど突き出てる

 

突き出しをひっこめたようす
(オレンジ色のねじは減衰力調整かなにかのOPだろうか)

 

 

③ハンドルアップスペーサーを咬ます

フリスコ(原義はサンフランシスコの街並みや渋滞を走りやすくするようなカスタムスタイルを指す。具体的には主にクルーザーに対し、幅の狭くて高いハンドルに小さいミラーを合わせることですり抜けなどをしやすくしたり、ハイステップにより縁石接触やカーブでの擦れを防いだりする)の要素が入ったハンドル周りがわりと好きなので、前車のセローもZETAのバーライザーを組み合わせてハンドルをガッツリ立ち上げて乗ってた
具体的には56mmアップ+20mm前側へオフセット
このとき、スロットルワイヤやブレーキホースはギリギリ長さが足りたのだが、クラッチワイヤだけはそうはいかなかったので、キタコのライトクラッチキットを組んで延長してた

ひるがえってMTだが、ライザーはセロー時代のを使い回すとして
驚いたことに社外の延長用ワイヤがいくつかあった、ポピュラー車種のパワーを感じる部分である
今回はスロットル・クラッチいずれもEFFEXの純正+100mmロングにした
(どっちも純正が何ミリなのかはわからない)
フォーク突き出しを引っ込めたのもあり、余裕を見てのチョイス

 

(余談)
延長用ワイヤが市販されてない場合でも特注という手段があります
かつて別のバイクを超アップハンにした際にお世話になったのがここ↓

www.okunoglobaltec.com

その当時は純正のワイヤ類をサンプルで送って、これをどのくらい延長してください的な話の末にロングワイヤを作ってもらった
スロットルもクラッチもまったく問題なく使えました

で、ワイヤだけでなく当然ながらブレーキホースの延長も必要
MT-25/03については純正で、

なので、このサイズのバンジョーがつくホースをワイヤ類に合わせ+100mmロングの900mmとして
スウェッジラインへオーダーした
お値段はコネクタ部分をステンにして、だいたい1万円

ちなみにバンジョーは、マスター側はストレートでOKだがキャリパー側はオフセット(ちょっと曲げが入ってるやつ)が必要な点に注意のこと

ride-one.jp

※ブレーキ類はチョンボするとマジに死ぬ危険があるので、ホース類は必ず実車合わせしたうえ、組み付けはプロにお願いするのがよいでしょう

 

マスター側(ストレート)

 

キャリパー側(バンジョーのボルト穴と同じ向きに、20度オフセット)

 

ワイヤ・ホース類の組み付けは面倒なのでプロにぶん投げて(そこそこ複雑だったらしくそれなりの工賃にはなった)、心配されたハーネス類の延長は今回の場合、全く不要というのがわかった

そして前記したライザーを組み付けたところ、ハンドルマウントの根元からぐにょっと歪むような奇妙な感触があった
具体的にはハンドルをフルロックした後も力を加え続けると、さらにその方向にめり込むようにハンドルだけ切れる感じというか

これはハンドルクランプのラバーマウントによるもので、ヤマハのパーツカタログにも「ダンパー」としてその存在が確認できる(品番90388-10816)
防振を捨ててでもこのぐにょ感をなくすには、外形・内径を同じにした金属製のカラーなどで固定してやらないといけない

 

その後、ライザーやめてカスタムハーレーみたいなロボットハンドルとかも考えたが
意外と簡単に対策できそうな記事を見つけた

minkara.carview.co.jp

ワッシャでダンパーを殺すというものだが、費用対効果という意味では最高だろう
記事のとおり、M14のワッシャをホムセンで調達しやってみる

トップブリッジ裏の左右ナットを14のめがねなどで取る

 

ハンドルをクランプごとひっこぬき、M14のワッシャを嵌める
内部の金属のカラーが、ワッシャの穴にぴったり嵌る
そしたら再度ハンドルを嵌めて裏からナットで締結

 

ちなみに、裏からもワッシャで固定したいところだが
写真のとおり、キーシリンダーやブラケットに当たってでかいワッシャは入らない

 

なので表側だけワッシャでOK
これだけでハンドルがガッチリ動かなくなりリジッド化されます

なお、原理上振動は確かに増えるが、はっきりいって全然気にしなくてよい
たいして増えません
セローのほうがよっぽど振動ひどいです

……が、これはあくまでも下道での話だった
下記のバーライザーとの組み合わせ時のことではあるのだが、6000〜7000回転あたり(6速で100〜110km/hあたり)で共振するポイントがあるらしく、ビィィィーーンという高周波系の細かな振動がけっこう強めに出てきて、たまに掌がかゆくなるほどに強くなる
これ以上回転が上がると一応収まりはする
先述したが、下道だと5000回転くらいですぐシフトを上げちゃうので気づかなかった
やはりメーカーも伊達にラバー仕込んでるわけじゃないってことだね

 

ともあれ、ここまでやったらやっとこバーライザーを咬ませられる

使ったのはセローの時同様、ZETAのストレートライザー(30mmアップ)とオフセッター(26mmアップ+20mmオフセット)

ただし、各1個のみだとアンダーミラー(後述)がタンクに干渉してしまうのと、ホース・ワイヤ・ハーネス類にまだ余裕があったので
ストレートライザーをもう1個追加した

 

こんな感じでオフセッターを踊り場にした3階立ての組み合わせにした
これで86mmアップ・20mmオフセットとなる
先の突き出しを引っ込めるのと併せると、ノーマル比で100mmくらい上がってるんじゃないかな
ちなみにオフセッターを踊り場にしたのは鍵との干渉を防ぐ(セロー時代の宿題だった)のもあるが、なるべく汎用的なボルト類でやりたかったからだった
例えばM8×100mmのボルトを使えばストレートライザーを2個連結したうえで頂上にオフセッターが組めそうだが、行った先のホムセンでは80mmのやつまでしかなかった

ハーネスは延長はせずレイアウト変更のみだが、かなりパツパツではある
恐らく失われるだろう前荷重を少しでも補う、ワイヤ類の取り回しに余裕ができそう、なんとなくポジションがより好みな感じになりそう、等の理由から前方オフセットとしたが、これ後方オフセットだと多分配線の延長が必要なんじゃないかと思う

ここまでやるとハンドリングはかなり変化があって、具体的には大方の想像通り、フロントの接地感が希薄で不安定な感じにはなる
元々MTはフロントがあんまりズバズバ切れ込むバイクではないので全然許容範囲ではあるが、視線の先にひとりでに曲がろうとするホンダっぽさはほんの少しだが出るような気がした
でも基本的にはリアのバンクに合わせてフロントがシンクロし追従してく感じのナチュラルハンドリングです
それに、リジッド化されてるためにハンドル操舵自体は一本芯が通った感じというか、がっしりした手応えが確かに感じられて、俺はこっちのほうが好き

また、前傾がだいぶ緩和されるので後ろ首や掌とかが痛くならない
こっちのほうが俺には重要かな
ハンドル高くなるのでかなりモタードっぽさも出てヒラヒラ舞えそうでやる気になるし(?)

 

 

④アンダーミラー化

バイクのミラーって昆虫の触角みたいでダサい(世の99%のバイクを否定する発言)

フルカウルの車輌に付けるスポッターミラーみたいなエアロダイナミックな処理もMTではできないので、なるべく目立たない配置とする
ちなみに昨今はミラーの処理としてバーエンドにつけるやつも流行ってるが、個人的にはあれ逆に悪目立ちして嫌いです
ですがRC213V-Sのレバーガードを兼ねたバーエンドミラーはかっこいいと思う
NEVERLANDというメーカーがそんなの出してて買ったこともあったが、鏡面のパイが絶望的に小さく捨てちゃった
ちなみにバーエンドミラーの後付けはマジで注意してやってください、ハンドルバーの内側でねじで傘を開いて留めるだけのやつはほぼ確実に緩んで外れます

 

話が大分それちったので戻すと

アンダーミラーはハーレー乗りとかがたまにやってるようで、フリスコカスタムとも相性がよい
MTでやるならハンドルアップしてスペースをとることが前提になる

やりかたはセローのときと同じく、M10ミラーステー用の汎用ハンドルバークランプを介してRALLY690ミラーを下向きにつけるだけ
元々のミラー穴とクランプのねじ穴にはメクラ用のねじを入れとくとかっこいいかも(ヤマハ車は右側ミラーが逆ねじなので注意)

youbloomasyou.hateblo.jp

↑こんな感じでセロー時代にハンドルアップと併せてやってました

これをMTでも再現するにあたり、やはり車検があるバイクなので法令をまず紐解いてみる
やはり涼しい顔して車検パスしたいじゃんか

後写鏡は、その反射面の中心が、車両のステアリングへッドの中心を通り自動車の進行方向に平行な鉛直面から、水平面で測定して、280mm以上外側に取り付けられなければならない。

https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/B083.pdf

道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2003.9.26】
別添83(二輪自動車等の後写鏡及び後写鏡取付装置の技術基準)から

法規的にはアンダーミラー化が即ダメというわけではないが、やはりある程度見やすさ・調節しやすさを気にしなければいけないようだ

一応、使ったパーツのAmzonリンクも貼っとく
ラリー690はH18保安基準適合を確か謳ってたので、車検も問題ないはず

 

↑これは法令的にダメな例

当初は上記写真のごとく、元々ハンドルバー用のタンク窪みを逃げにしてステアリングヘッドに寄せて付けてたのだが
これはステア軸から200mm程度しか離れておらず、車検は確実に通らない
しかも視界の1/3は俺の脇腹に閉ざされていた

 

そのため、ハンドルクランプもミラーの鏡面も可能な限り外側に追いやった
ステム軸と鏡面の芯-芯で300mm程度確保できて数値上は車検に通るはず
それに、これで左右フルロックしてもタンクに当たらないし、後方確認もできるポジションとなった(ただし若干身をかがめて覗き込む形にはなる、ハンドルをもっと上げられればいいのだが)

反省点としては、ハンドルクランプの調整前にはハンドルバーにマステとかを包帯巻きにしたほうがいいかも
バーがけっこう傷だらけになり白樺の幹みたいになっちゃったので

なお、いくら車検に適合したとしてもアンダーミラー化は視線移動が大きく、後方の視認性は確実に悪化します
私はこのスタイルがどうしてもやりたくて実行しましたが、決して推奨はしません

 

 

⑤丸目化

www.bugbro.com

この作例は本当にかっこいいと思いました
「モダンな車輌には薄型のライトをなるべくボディに寄せて付けるのがクール」というのは正にその通り
先立つものを準備する必要はあるにせよ、何を置いてでもまずやりたいと思ってます

 

そんなことを思いつつ上記リンク先を眺めていると、やはり現実の厳しさは思い知らされ
作例と同様のかっこいいヘッドライト(KOSOのサンダーボルトというやつだと思われる)はプラ外装の安いほうでも3万円弱(変換ハーネス込みだと3万円を超える)、アルミ削り出しの超かっこいいステーも2つ1組で3万円オーバー、そして純正ウインカーが使えなくなる(純正ウインカーはMTの場合ヘッドライトAssyのこめかみの部分に嵌ってるので、丸目化する=純正ウインカーが付かなくなる)ので代替品も必要なところ、リンク先にあるガッツィーニのかっこいいウインカーは2個セットで2万円とあるし、電球をLEDに換えるのでリレーを咬ますのも必要だろう
したがって上記作例は、部品代だけで優に8万円を超える

www.kn926.net

俺のような文無しライダーは、例えFフォークから離れた分厚いライトがダサイと言われようと
だからもうちょい安くパーツを調達する必要がある
異形ライトに慣れない旧い人間の悪あがきというやつで

色々調べてると、MT-25/03の丸目化には初代XSR900のライトステーを使うのがポピュラーなようだった
パーツナンバーでいうとB90-23121-00(カバー・アッパ1)とB90-23131-00(同2)
値段はどちらも1万円しないくらい
このステー自体は今時のネイキッドらしく、太い針金を曲げた額縁にひっついてるタイプのものであるが当然MTとは互換しないので、φ41のフォークに付く汎用品のクランプ(デイトナのそれで留めてる例はあった)を左右2つずつ使って装着するようだ

だが何よりこのステーがお利口なのは、純正のウインカーが装着できそうなところにある
現物合わせはしてないが外見もパーツの品番も似ており多分いけそうな気がする(※現時点では保証はしません)
これでウインカー(とリレー)の買い足しは心配しなくてOK

肝心のヘッドライトは、第一にはXSR純正のを考えたいところだが
これはレンズ周りのAssyだけでも3万円を超すうえ、ケーシングや内部のホルダなどの細かい部品は別売なのである
純正の安心感は間違いなくあろうが、ちょっと逡巡してしまうお値段ではある

そのため汎用品を検討する
XSRのヘッドライトは径が特殊なのか、5.75インチ(≒φ140)では小さすぎてねじ留めの軸にスペーサーを咬まさざるを得ず、7インチ(≒φ180)をくっつけた作例はどれも目玉のおやじみたく不自然にライトがでかく見える
だが、いずれにしてもAmazonの中華製品なら1万円くらいである
XSR純正は資金ができたら改めて検討ってことで

 

個人的には、ポジションランプのペケマークがファンキーなこれを今は検討してます
サーキット車輌がやってる転倒時のレンズ割れ飛散防止処理みたいだ

 

そんなわけで買ってみた

やはりペケマークがかわいい、キュアコーラルみたいだ(しょうもないアニオタの感想)

 

写真左の小袋は汎用のフォーククランプで、2つ1組1000円ほどのやつ

 

端子は見た感じH4バルブ互換で(つまりボルト・ワット数さえ合えばHS1とも互換するだろう)、ポジション球の端子もある

 

そしてXSR900のステーも届いたが、直ちに取付は無理そうだった
今後の作業にあたり一旦メモ

・XSR900のステーはねじ穴がすべてM6

・対して、上記ヘッドライトのケーシング固定の♀ネジはM8×P1.25(ピッチは測ったわけではないが、カインズホームの汎用のM8ボルトがぴったりだったのでおそらくP1.25)

・したがって、ステーとケーシングの接続にはM8→M6の変換レジューサーナットなどが要る

・上記の汎用クランプは取付部の幅が広すぎて、ステー内側のリブ等に干渉する

 

 

⑥マフラー交換

音を堪能する目的で換えてみたいが、大型と違いパワーは限られてる
排気の抜けがよく音もデカいやつにすることで失われる低回転域のトルク感があるかもと思うと、もし交換するなら慎重にいきたいところ

ざっと見た中では、プラナスやMIVVの2連、SCプロジェクトの缶ビールみたいなサイレンサのやつ、オーバーレーシングのツインチタンメガホンあたりがいいと思った
セローのときも愛用してた忠男のパワーボックスとかもいいかも

ヨシムラやアクラはちょっと定番すぎるので避けたいのと、あの勇ましい高音を金属管で強調したいなと思っている

ちなみに一番欲しいのはこのマフラーだが
ワンオフ品だそうで無理なうえ、サイレンサが金属でもないという

news.webike.net

あと、車検がなければやってみたかったのがこれ
なんと一頃のYZF-R1みたいなセンターアップ

minkara.carview.co.jp

 

なお、MT-03のマフラーはノーマルでもそこそこいい音します
そのためこれだけ書いたわりには優先度はあんまり高くない
上述のとおり金属管で排気音のトレブルが強調されて、なおかつ排気の抜けをあえて詰めて純正と同じ低速のトルクを確保したようなスリップオンが今の理想だが、そんなものは多分ないだろうしね
車検戻しの手間が出るのもかったるいし

ただ、それなりのマフラーメーカーが車種専用で出してるものなら低回転のトルクロスもそこまで気にならないのでは、という意見ももらったので(確かに、セローに忠男のフルエキ入れてもロスはあまり気にならなかった)、それを考えるとやはりヨシムラやアクラあたり選んどけば間違いないような気もする

 

 

⑦風防取付

ネイキッドは宿命として高速走行時の風圧がきつい
冬用の厚手のウエア着て高速乗ると、風圧で引っ張られて首が絞まるようなこともあった
旭みたいな大仰な風防でなくてもいいのだが、整流効果のありそうな小振りなスクリーンがあればつけてみたい
空力のよさは加速のよさにも効いてくるしね
ただ、100km/h前後の高速ツーリングならあんまり風圧が気にならないのがわかってきたし、もちろん優先度は丸目化のが高いので、そことの兼ね合いで検討してく

 

 

⑧グラブバー交換

この手のモダンなネイキッドに多いのだが、グラブバーがクワガタみたいに左右セパレートになってるのはあんまりかっこいいと思わない
旧車によくある左右連結のパイプ状の、トラッドなグラブバーがあればいいと思った
実際にあるかどうかはわからない(VENTURAがそれっぽいものを出してるっぽい)

→追記
MT-03用のVENTURAのバーは、どうやらヤマハが昔出してた同名の別車種のものらしかった

www.bikebros.co.jp

なので、現03用のはなさそうなので諦めます

 

 

 

 

選んだきっかけ

最後に、乗り換えた経緯をまとめとく

それまで乗ってたセロー250は、乗りやすく取り回しやすく経済的で実はエキサイトメントもありと、かなり気に入ってて手放そうとは全然考えてなかった

youbloomasyou.hateblo.jp

セロー250にいろいろオプションをつけた(まとめ) - チラシの裏

セロー250に1000kmくらい乗った - チラシの裏

セロー250のタイヤをバトルウイングに換えた - チラシの裏

セロー250にバーライズキット組んでミラーをアンダーマウント化した - チラシの裏


だから約2年所有してて、これは俺のなかでは歴代2番目に長い期間であった(1番はTL1000Sで約2年半、しかしこれは嫌で嫌で仕方なかった当時の職場をいつ飛んでもいいよう借金しないために不満などに目を瞑りながら仕方なくそうしていたもので、TLは中古が安いかわりに癖だらけのバイクなのは皆様ご存じのとおり)

一時期は250のシングルなんてガサツだしつまらない、たぶん二度と乗らねー、などと考えてた時期もあったが、技術の進歩はそんな考えを拭い去ってくれた
有意義な2年間だったと思う

 

ただその2年間で、自分は結局オフ遊びをしない人間だということに気づいた
オフ自体は楽しいものの、ぼっちライダーなのでトラブったときにどうしようもできないだろうと思ったためだったし、それなりにコンディションのよい車体をむやみやたらに土埃や泥で汚すのも気が引けた

なのでセローを完全なオンロードバイクと考えたとき、やはり色々なネガが見えてくるものである
俺のようなバイク音痴でも解るほどに剛性のない車体は、シミーの出やすいハンドル周りやすぐに吹けきってしまうエンジン特性と相まって高速走行の不安感や苦労をもたらす
ぶわんぶわんなサスは、ピッチングによって加速感が演出されて楽しい面もあるのだが、ちょっとカーブで追い込むとたちまち腰砕けになる感じがあってこれもやはり恐ろしかった
もろにオフ用といえる効きの甘いフロントブレーキ・すぐロックし延々スライドするリアブレーキのコンビは、気持ちよくペースあげて走ろうとする際にも何かあったとき止まりきれるのかな…という一抹の不安を常にもたらす

オフだけでなくダラッとした街乗りにもセローは最適なのだが、かように自分のバイク使途とは若干だが合わないような気もしていた

 

ちなみにこのことは、プロのライダーさんも似たようなことを仰っていた

セローで街乗りする時は、自分がセローに合わせて下りていかなければならない感覚がある。

riding-high.way-nifty.com

 

 

そんなふうに純然たるオンロードモデルに戻ってもいいのかな、もしまた山やりたくなったら125のオフとかでもいいのかな、などと考えてた折
バイク屋さんにMT-03が中古で入ってきた

ニーハンと大差ないくせに車検はある中途半端なバイクだよな、などと思いつつも妙に惹かれるものがあった(カラーリングとか)
バイク屋のとっつぁんも俺のそうした心中を察したのかは知らないが、「セローを下取らせてくれたら追い金は3万でいい」と言って俺は仰天した(後から後悔はしたそうだが)
MT-03というバイクの中古相場を鑑みるに、下取り換算で40万くらいだろうか
お店で買い取った在庫を捌きたい意図(知らない人から見たらMT-03は日本の車検制度の犠牲になってしまった半端なバイクにしか見えないだろう)ももちろんあるだろうし、今やセローは謎に神格化されており中古も高騰はしているが、それでも確かに奮発はしている

なので、いい機会だし乗り換えてみようと思ったのだった

 

あと、選ぶにあたっては当然というか、予算をもう15万円ほど確保してMT-07でもいいんじゃないかなと思いもした
07のハンドリングは絶品との声は各所で聞いてたので

まあそれについては結局、即金でそれだけ用意するのがハードル高かったのと(甲斐性なし)、仮に用意できたとしても2017〜2018年式にしか採用されなかったうえ賛否も分かれそうなグレー・イエローのカラーでタマを探すのが困難ではないかと思い断念した

それに、07には確かに見かけ上のパワーはあるものの、03ほどのちょうどよさ、痒いところに手が届くような感覚がないだろうと思えたのもあった
実燃費で20km/L強とされる(15km/L前後との例もあり)ところに03よりも容量の少ない13Lタンクは、現実的に考えると200kmスパンでの給油となりそうでせわしないかなと思えたし、ハンドルポスト付けのメーターは今やツーリングの必須アイテムであろうスマホホルダの居場所が限られるうえ、アナログタコではないあのデザインも見づらそうに思えた

それに何より、軽さが身上のバイクなのにあの180幅のリアタイヤは明らかなオーバースペックに思えてならなかった
昔乗ってたTWは、あんなにも軽いバイクなくせに180タイヤのせいで本当に曲がらなく閉口したものだったし、その後に乗ったGSR400/750、GSX-R600も同様に180だったが、いずれもやはり250クラスのような軽快感は当たり前だがなかった

直前に乗ってたセローのオンロード適正の低さを問題としていたのもあり、やはりオフモタ系の影というか、気兼ねなく車庫から出せてヒラヒラと舞うように走り(その上で、基本的なハンドリング特性は切れ込まず緩慢・ナチュラルであればなおよいし、実際に03はそうだった)、そして低中速からアクセルのワイドオープンでスカッと加速するあの感じを求めていたのだろう

その意味ではMT-03は、軽さとパワーがこれ以上なくウェルバランスなバイクに思えたのだった
そのへんは総評にも書いたとおりである

 

そんな感じでさよならセロー
めっちゃ楽しかったぜ
そしてよろしく頼むぜMT-03