耐久サバゲーやった

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のっけから関係ない話で恐縮だが
昔スズキのGSX-R600というバイクに乗ってた

youbloomasyou.hateblo.jp

レースでの勝利という、ただその一点にのみ的を絞り製造されたスーパースポーツ(SS)というジャンルのバイクで
直線道路もカーブも普通のバイクに比べてべらぼうに速く走れるやつだった
(俺はタコライダーなので性能を全く発揮できずに乗り換えてしまったが)

そして、この手の高性能バイクの常として「乗車姿勢が非常にキツい」というのがあり
上半身を伏せて乗るので前を向くために反らした首が、上体を支える両腕が、曲げっぱなしの腰が、しゃがんでるようなポジションを強いられる両脚と膝が、強力なエンジンパワーを受け止めるデカいクラッチに繋がる重たいレバーを操作する左手が……と
遠乗りでは身体のあらゆる箇所をいっぺんに痛めつける

ある日、家から片道500kmも離れた気仙沼で某イベントがあるとのことで
まあ日帰りでもなんとかなるだろ、という異常さでGSX-Rを駆り、ツーリングに出かけてしまった
大甘だった
東北の地は関東のド田舎よか圧倒的に寒く、チョイスをミスった薄手のライダースジャケットに冷気がガンガンに刺してきて
さらに上述の拷問ポジションをのべ20時間近く食らった俺の身体は悲鳴を上げていた
イベントの楽しさなどカス程も残らない帰り道の真っ暗な常磐道では、バイク特有の風を切る極寒と眠気とクソデカ疲労でぼんやりした意識と、フロントタイヤが路面を掴む感覚が全く伝わってこない状況に
ああこのまま操作ミスってどっかにすっ飛んで後続車対向車に轢かれるか欄干突き抜けて何十メートル下の地面に真っ逆さまか……という、ガチで死の恐怖を覚えながら走り続けた

そうして路傍のナトリウム灯輝く夜景の中、自分の県の標識が目に飛び込んできた時は、誇張でも何でもなく安堵の涙が出てきた
前置きが長くなったが
極限状態を経験しないと生きることの実感も喜びも湧かないというのが、心から理解できたのだった
(※一応言っときますが絶対に真似しないで下さい。過労や酷暑極寒や睡眠不足などを押して無謀な長距離ツーリングに出た結果、集中力が切れたところで事故って死んだ例は枚挙に暇がありません)


そして、日常にありながらそうした極限(ガチで死ぬようなそれではそれではもちろんないが)にアプローチできそうなイベントがあった
俺は耐久サバゲーで生の実感を得ることにしたのだ

 

 

フィールドは毎度おなじみ千葉のBATTLE

www.battle-airsoft.com

ここでは年1で耐久サバゲーを催してるようで、ざっくりしたルールはこんな感じ

・制限時間2時間×2ゲーム(AM/PM

・復活無制限(ヒット者が10人揃ったら復活可)、全部フルオート戦

・フィールド内にもセーフティエリアがあり、そこへ弾やガスや飲食物等を持ち込める

・フラッグブザーを鳴らしたり、フィールド中央にある自チームカラーの旗(赤と黄の旗がワイヤで連結されており、片方を揚げるともう片方が下がる)が定時チェックの際に揚がってると加点される

・ヒット取られる、FFしちゃう、フィールド外セーフティエリアへ出る(トイレ以外のあらゆる理由が対象)、のいずれかで減点される

 

他にもいくつか特殊ルールがあり、通常のサバゲーでは見られないような異様な光景もあった

 

https://lh3.googleusercontent.com/pw/AM-JKLWGjhy2CWNY4UI2eBeMZ_7jJfh-UnFIi9HJR1NQcgxLV72JzTZlNAUsxd6PPZVv8Lh7cREO_We3SNTCXR6pcmdY-OE4ghQdLjGiCekHZgCVh5m_e-Z49K2vRvCY_WEAVEEBOkDILOCwsFDsgPwoxBdgBA=w2464-h1632-no

※BATTLE公式HPのアルバムから

ハンター(劣勢なチームへの助っ人として現れる無敵のスタッフ)のスポンジ剣で無残に斬られるゲーマー

 

https://lh3.googleusercontent.com/pw/AM-JKLVnUBfDAUK3vSrx-c_eQmnWDAOBRfFf8ObicN-KhbAzN0eB5dE8w1ITSO7PkMrYu_kX0CI4sPXrsczcO0nbthfuTT72TFNi7PN5LnFqFfS-Vu41U9HjpGmQV1mbY4C58WamAKgCsQU-A5CP913DOkUmYQ=w2464-h1632-no

※BATTLE公式HPのアルバムから

ビニールのボール(フィールド上に落ちており、蹴ったりぶん投げたりして敵に当てるとヒット取れる)を投擲するゲーマー
おそらく、弾の消費が激しかったり長丁場のゲーム中で銃がトラブった時に備えたものだろう

 

 

そんなわけで参加することにしたのだが
上述のとおり、極限状態を味わいたい思いがあったので
まずは前日の夜に5kmの走り込みと筋トレ(腕立て・腹筋・背筋・スクワット10回×5セット)で身体を痛めつけた
まあ回数が少ないせいか翌日目覚めたらあまり痛んでなかったのだけど
で寝坊して朝飯も食えずにフィールドへ向かったが、これは物資供給が不十分で飢餓状態の兵士の気分が味わえてよかったのかもしれない(ゲーム中の低血糖症の原因になるかもなので飯は食べましょう)

先日の雪中サバゲーで、ニッ水バッテリは冷やすと良くないのがわかったため車の暖房でガンガンに温めたので
フィールド到着後の弾速チェック時の初速は0.25gで84m/sをマークした
ギア摺動部のグリスやホップパッキンの冷えは、弾速チェック後のシューティングレンジでフルオートで撃って温めた

 

そして、フィールド内セーフティに弾と飲料を持ち込んでゲーム開始
フラッグブザーは各チーム2つずつ用意されており、これがフィールド左右の隅っこに置いてあるので
いわゆる回り込んで裏を取るムーブが難しい
つまり真正面からの撃ち合いによる膠着状態に陥りやすい
フィールドのど真ん中にある旗の掲揚は獲得ポイントが凄く高い(フラッグブザーの30倍)ので言わずもがな
こうなってくると、開幕ダッシュでの位置取りもそれほど有利な戦法とはいえなくなってくるかもね
とはいえやらないと敵の侵攻を許すことになってしまうのだが

インターバルなしの2時間というのはしんどいかと思ったが
要は疲れたら各自フィールド内セーフティで休憩してね、ということであるのでそこまででもなかった
ただ、1日持つかと思い多分2500発ほど持ち込んだ弾が(秒数制限のないフルオート戦なので)午前中で弾切れになってしまった
昼休みで急遽買い足して対応しました

それにフルオート戦の場合こそ自制心が必要なのかなとも思わされた
膠着状態なのでああっ倒せねえっちくしょー! ズドドドドーー! とやってる間に別の射角から撃たれたり
届かない弾をなんとか届かせようと思い無駄弾使ったり
アツくなって脳あかんたれてFFしちゃったりオーバーキルしちゃったり(被害に遭われた方本当に申し訳ありませんでした)
色々と至らない部分がある戦いだった

 

そんなこんなあり昼飯

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BATTLEの飯は唐揚焼鳥ライス(上の写真)と唐揚カレーの2つがあり
700円という価格設定は仕出し弁当としては正直高額な部類とは思うものの味はなかなか旨いし(大概のものは旨いと言う人間なので説得力があるかは知らんが)、ずっしりした米が写真のとおりいっぱい入ってるので尋常な人間なら十分満腹になると思います

 

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私は尋常でないのでキッチンカー(だいたいいつもいる)の飯もいったけど


で、午後の部
午前とスタート地点を入れ替えて試合開始し1時間程経ったところ急にフルオートのサイクルが低下し、今までなったことなかったセミロックも起こるようになった
程なくして引き金を引いても撃てなくなった
ゲーム中に電池切れになったのは初めての体験だった
昼休みに旨い飯に舌鼓を打ってる場合ではなかったのだ
なのでフィールド外セーフティへ退場し(トイレ以外の理由なので自チームの減点対象)、楽しそうな皆を遠巻きに眺めながら煙草を吸ったり無料のフレーバーティー(名糖のレモンティーみたいな甘い顆粒をお湯で溶くタイプのやつ)を何杯も飲んだりtwitter見たりしながら、バッテリの充電を待つほかなかった

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これで2時間のうちの30分くらいはロスしたかもしれない
仮の充電を終えた後のわずかな残り時間でド派手に戦って華々しく散って、当初の目的だった生の実感を得られたかもわからぬまま耐久サバゲーは幕を閉じた

 

ちなみに勝敗の結果としては、相手方の勝ちだったのだけど
午前の部では20ポイント対1800ポイントくらいの圧倒的な差を付けて俺らのチームが優勢に立っていた
が、午後の部で2000ポイント対-20ポイントとなり(旗掲揚もいまいちできなかったうえ、審判曰く被ヒット数の失点がものすごかったとのこと)逆転負けとなってしまった
しかしドラマチックだと思ったのも事実

この点差の偏りを見てもらえば解るとおり、BATTLEは正直ワンサイドゲームになりがちなところはある(と、同席したゲーマーが漏らしていた)
フィールド外セーフティ側の藪から侵攻する場合、身を隠せる遮蔽物がちっちゃいのが多くて隠れたつもりでもヒット取られちゃうことが結構あるんだよな

しかし休みなく走り回りぶっ放しまくりの高揚感が延々続く感じは新感覚ですげー楽しかった
プレイングとかに至らない点があったところは反省し、来年も来ようと思った

未来のために生きる、これが生の実感か
きれいにまとまったかもしれん

 

※以下メモ

ミニSバッテリ(マルイ純正の1300mAではなく、エチゴヤの1600mAのやつ)の運用可能な時間はフルオート戦で累計3時間程度というのがわかった
ニッ水は管理が楽だし、コンセントがあるフィールドなら長めのインターバルでは充電しておく癖をつけておいたほうがよさそう
充電器の性能にもよろうが、昼休みの1時間もあればかなりの回復が望めると思う


耐久サバゲーなので弾も想定の2倍3倍要るのと、後は手提げがあればよかったかな
フィールド内セーフティは簡易な机と椅子を皆で共有するのみなので、持ち込み品をまとめておけると管理が楽
これは完全に俺の想定不足だった


2020年の11月にデビューしてから、ゲーム参加は累計8回になりました
BATTLE→サバパー→サバパー→BLKFOX→サバパー→BATTLE→サバパー→BATTLE(今回)
その割には全然うまくなってねえ、フラッグゲットとかもできたためしがない
勝ち負けはそんなに重要とは考えてないが、ちょっとつれーと思うことがたまにある
ちなみに今回の耐久サバゲーでは3回くらいヒットを取って、20回くらい取られました
4時間フルでやったとしても12分に1回撃たれてる計算になる
つれえ


極めて不思議なのだがサバゲー後はいつも財布が極度に薄くなっているので
今回の費用を概算してみた
参加費:3300円
食費・飲料費:1800円くらい(食い過ぎ)
弾:使用数約4000発÷1300発/1000円(マルイのプロバイオ換算)≒3000円
合計:8100円
これに交通費なども含めると1万円は優に超えるだろう
もちろんもっと費用のかかる趣味はあるが、1日の金額という点でみるとサバゲーは案外おいそれと手が出せない趣味かもしれん
そりゃあ安いカップ麺とか2Lの水とかを持ち込みで飲み食いしてるプレーヤーも多く、また以前同席した方が言ってた「サバゲーは半年に1回しかやらない」という付き合い方のスタイルがあるのも頷ける
削れる費用は削って、細く長く楽しんでいきたいね


なんとストックレスに改造して銃身も詰めたM14を使ってるゲーマーが自チームにいた
見た目は完全に火縄銃のそれだった(マガジンは挿さってるけど)
俺はM14の可搬性の悪さからAKストームに切り替えたのだが、こういうカスタムができるならまたM14に戻すのもアリかもしれない
思わずオーナーに改造方法を伺ったところ「ボルト(の開閉機構?)を殺してうなぎ(細長いAKバッテリーを入れる)」とのことで、M14愛好家としてはトライする価値は大いにあると思わされるものだった
しかしボルトの機能をキャンセルしただけでどうやってバッテリーの着脱をするのか等、疑問は尽きないので
今後の研究課題としよう