「はなまる」というかわいい愛称で有名な銃ですな
今回はマルイではなくマルゼンのエアコキのほうずらよ
きっかけは、某所のエアコキオンリー戦のもようが
SNSで流れてきたことによるものだった
マルゼンのCA870はサバゲーユースしてるゲーマーも多く、その存在は知っていた
だが、そこに写っていたそれはアーマライトのようなグリップとテレスコのストックを備えており
一般的な(?)曲銃床のそれよりも格段に扱いやすいだろうことが想起された
周知のとおりマルゼンの870は、3発ないし6発を一度にばらまくマルイのショットガンとは違い
コッキングで弾を1発ずつ発射する、キャラ的にはどちらかといえばVSRなどに近い銃である
ある時期からVSRのゲームユースをやめてしまった俺にとって、エアコキ戦で活躍する870の姿は
心なしか輝いて見えたのだった
さっそくマルゼンのホームページを見ると
それが「チャージャー」というモデルであることがわかった
maruzen-aps.com
見たところ、ライブカート式ガスガンのM870・M1100(マルイのM870同様グリップにガスタンクを装填する)とは別に
ボックス型マガジンを備えたエアコキがCA870、というふうに棲み分けているようだった
バリエントは以下の5種類
- ソードオフ
名前の通り切り詰めたバレルに、これまた曲銃床のストック部を切り飛ばしたようなゆるく寝たカーブのグリップを備えたモデル
カッコはいいし間違いなく持ち運びやすいが使いづらそうかな
- ブルドッグ
ソードオフのフォアエンドに、ルーマニアンスタイルのAKみたいなフォアグリップがついてるやつ
グリップの角度もソードオフよかもうちょい立ったものがついてる
いちばん速射しやすそうだが、個人的には正直かっこ悪い(個人の感想です)
- ストック
ソードオフのグリップを曲銃床に換えたもの
見た目は一番好み
全長777mmで今のガンバッグにギリギリ入らなさそうなのと、操作のうえで曲銃床特有の癖(個人的には構えたときのポジションの自由度が低く、またグリップ握る方の手の肘が開きやすい気がする)がありそうなので選外
- チャージャー
今回の本命
ソードオフに上述のとおりアーマライト系のストックとグリップをつけたもの
かなり取り回しやすそう
バッファチューブの付け根に申し訳程度のレールがあるが、正直使いやすいとは言えなさそうだ
- タクティカルⅡ
チャージャーのバレルを延長し、レシーバー上面に長いスコープマウントレールを備え
さらにフォアエンド前端にちっちゃい3面のレールがあるやつ
見た感じバレルが他4機種の2倍近い長さで、かなり命中精度は良さそう
同時に、それは取り回しに難を生じる(最短時820mm)可能性もあるということ
しかしCA870のサバゲーユースならまず候補に挙がるのはこれだろう
買う前から既にチャージャーしか目に入っておらず、やはりそれが今の俺には合ってそうだった
その理由は概ね以下のとおりで、
- テレスコを最も縮めた際の全長は700mmをわずかに切り、ガンポーターに入るうえデルカスと同じような操作感も期待された
- ストック・グリップ別体、かつバッファチューブによる直銃床が扱いやすいのはVSR-ONEやデルカスで実証済
- 装弾数はVSRを上回る40発、出っ張った箱形マガジンを引き抜くのでリロードも確実そう(VSRは自重で取るしかないのだがマガジンが引っかかりやすく、後付けの板ばねで対処するユーザーもいる)
- なんといってもポンプアクションなのがいい、次弾装填でボルトアクションみたいにグリップ握る手をいちいち離さなくてもいいので
- しかもコッキングもかなり軽いらしい、そういや女の子のゲーマーが使ってるのも見た
- 競技用の銃(APSシリーズ)を製造してるメーカーらしく、命中精度がよいとのこと
これはよさそうだと
思えばVSRはGスペとONEを使ったが、Gスペはハンドリングに上述した曲銃床特有の癖があるほか長くて持ち運びづらく、ONEはツールとしては申し分なかったもののデルカスの導入と共に御役御免になった
870つながりで、以前はショットガンらしい面制圧に憧れて一時期マルイのブリーチャーも導入を考えたが
そもそもワンマグ10発というのが厳しすぎるうえ(M4系マガジンの装填を可能にするサラマンダーという社外OPもあるが触った感じすぐポロッと取れそうだった)、グリップのタンクはどう見ても容量が心許なく気温変化の影響も大、外部ソースという手もあるがタンクにホースを接ぐ改造もめんどく、またあのホースがとにかく邪魔なので、本体を中古で買ったはいいものの使わずに売った
また、マルイのエアーショットガンは通称「弾の出るブルワーカー」と言われるほどコッキングが重く、持病で左腕が恒常的に痛い俺には実用に不安しかなかった
そんな感じで、面制圧目的のショットガンの実用は諦めたところである
なお、こういう用途に向いてそうなものとして電動ショットガンという選択肢もあるが、言ってしまえばサブ用途でしかないショットガンに大金と運搬の手間を掛けてまで使いたいとも思わなかった
そのへんまとめると、チャージャーは俺の好きなVSRをさらにゲームで使いやすくしたような感じなのがよかった
また、ガスブロのM4に木製のチークライザーやグリップを入れてるユーザーも少ないながらいるようで
チャージャーならもしかしたらそういう楽しみかたもできるんじゃないかとも思えた
外装カスタムした銃は使いたくないというのが俺のスタンスだが、木は傷がついたり汚れたりしてもかっこいい
その手のロマン銃でフィールドを駆けるという、封印したはずの欲求がにわかに蘇ってきた感もあった
ロマンとは実現を夢想するからこそのロマンなのである
話は逸れるが
木と鉄系をフィールドでバンバンやる欲求を叶えたい意味で、AKに凝ってたこともあった
しかしマルイの電動はその欲求を叶えるには、正直どれも中途半端だった
そもそもAKという銃は(そのキャラ自体は大好きだが)全体的に長すぎるし、操作性もアーマライト系に比べるとどうしても見劣りする
βスペツナズなんかはかなり好きだったが、次世代に慣れてしまったいまさらスタンダード電動に戻ろうとも思えなかった
電動ガンにウッドパーツを奢る場合、バッテリーの取り回しの問題もあって
ストックインのやつは空隙が増えたり肉が薄くなったりでどうしても強度面での問題を抱えるし、AK47HCみたいにアッパーレシーバーを外してうなぎを入れるタイプは付け外しを繰り返すうちに留めがバカになったりもするそう
そこに光学機器をマウントするなら尚更である
次世代のようにハンドガード内に仕込むタイプのも同様に肉が薄くなる問題を抱える
海外製だと最初からリアルウッドな銃もあるが、そもそも信頼性に難があるという話はとても聞く
このへんがあり、電動をウッド化するのがそもそも無理筋に思えたのだった
かといってガスブロは、(AKMにリアルウッドを奢りはしたものの)とにかく毎ゲーム終了後のガス充填がひたすらめんどい
これは先に触れたブリーチャーも同様である
言わずもがな気温変化にも弱い
だからこそ俺の場合、木と鉄系のゲームユースならエアコキが一番だろうという結論に至ったのであった
閑話休題
そんなわけで、まず本体を探すことにした……のだが、驚かされたのはそのタマの少なさだった
聞くとマルゼンの銃は、半年に1回とも年に1回とも言われる生産回数の少なさで
そのロットで作ったものを売り切った後は、しばらくメーカーにも在庫がないのが普通のようだった
思えばシェアトップのマルイでさえ中小企業なのである、そこよりもニッチなものを作っていればそうもなろう
それに海外製の銃のように1回こっきりの売り切りではなく、再販が期待できるだけまだマシなのだろうが
まあ買えない期間に思いは募っていくものだった
そんなもやもやを抱えたまま、やめときゃいいのにいつもの中古品店に入ると
なんと驚くべきことに、870
……のソードオフが7000円で並んでた
そう都合良くチャージャーの中古など置いてあるはずもなく、まあこんなもんだよなと思いながらその日は雑念を振り払うようにして帰宅した
しかしながら、調べてみるとどうやらM4系のグリップとバッファチューブを後付けする社外パーツはあるらしかった
例えばこんなの↓
repmart.jp
それを考えると、在庫がいつ再流通するかわからず、しかもそもそもハマれるかもわからないカテゴリの銃であるチャージャーを追い続けてやきもきする必要はなく
お試しがてら偶然にも今安く手に入り、なんならチャージャーよりも木と鉄系に寄せた感のあるソードオフをいってしまってもいいのではないかという
閃きにも似た感情を胸に、翌日また中古屋に向かった
店員さんに見せてもらったところ全体的な状態もまずまず、表記された初速も88m/sとタレてる感じもない(どころかVSRに迫る凄い初速である)
後から欲しくなる筆頭のパーツだろう後付けのマズルアダプタもついてたうえ(しかもご丁寧にLayLaxのマズルガードまでついてた)、後期ロットの可変ホップ
もうこの状態でほぼイキかけてたが、許可を取ったうえで1発だけカラ撃ちさせてもらった
そのコッキングの、恐ろしいほどの軽さに痺れた
エアコキショットガンというところで、どうしても例のあの弾の出るブルワーカーのイメージがあったのだが
マルゼンのそれを実際にコックしたところ、マジでマルイの18禁エアコキハンドガン程度の重さしかなかった
これならヘルニアのせいで腕が痛い俺でも使えるぞ!
その快哉を胸に即決した
(余談だがこのコックの軽さについては、インプレ動画などではただ軽い軽いと叫ぶだけだった。どの程度の軽さなのか例えろよと)
そんなわけで我が家にやってきた花丸ちゃん
ボディはGFRP製とのことで、グリップとの接合部で若干軋む以外は頑丈そうだしとにかく軽い
動くボタン類はセーフティのみで、薬室のカバーを開けるレバーはダミー
マガジン自体にマガジンキャッチの機能を持たせるのはリロードの確実化にもつながり合理的である
マガジンチューブもやはりダミーだが、キャップがねじになっており
中には小物を入れられそうなスペースがあった
ホップ調整用のヘックス(2mmでいけます。銃を真上から見て時計回りでホップが強くなる)を、ちっちゃくて薄いジッパービニル袋に入れてさっそく携帯してます
どっちもエアガン趣味やってるとやたら溜まるしね
このダミーマガジンチューブは、ねじの切ってあるただのプラの筒なので
中身が取り出せなくて困ることもないでしょう
それゆえに締めすぎは割れるもとなので注意
銃本体の市場流通が不安定なのと同様、マガジンも思い立った時にすぐ買える類のものではないらしいというのが解ってきた
ノマグ1本の870を眺めながらこれゲーム投入どうすんだよと悩んでいたところ、そういや前オーナーはマズルアダプタみたいな実戦的なパーツをつけてたところから察するに、同じ店に予備マグもあるはずだ……という
刑事コロンボばりの推理力(観たことないけど)を発揮してIQ3くらいでジャンクコーナーを物色してたところ、やはりあった
G&Pの22連ショートはレアかもと思ったが、純正の流通量が少ないため却っていろんなオンラインストアで買えるという逆転現象を起こしてたのが意外だった
ただし社外パーツゆえの精度の悪さというのはやはりあるようで、今回のは装填してコックするとなんとフォアエンドがつっかえて引き金が引けなくなるというトラブルが起こった
マガジン抜いて撃って難を逃れたが、もうこれはディスプレイ専用部品と割り切ったほうがよさそうだ
VSRよりも速射の効く銃であることを考えると、ノマグがあともう1〜2本あると安心かな
たまたまだろうがAmazonにはしょうもない転売屋みたいなのが跋扈しており、通常売価の2倍以上の値をつけてるのはさすがに買う気がしなかった
そんなしょうもない方法で小銭稼ぎするなよと思ったし、マルイのように流通網が広いというのは凄いことだよなとも
ショートマグ挿した状態
実用からは遠ざかるが、やはりこちらのほうが実際のショットガンっぽいね
銀色の蓋は飾りで特に開いたりとかはしない
取り外しはマガジン底部の蛇腹みたいなモールドのプレートを銃口側にスライドしてロック解除してやる(マガジン上端のばねはあまり効かないので、こじり取る感じになる)
そして、とりあえず初速を測ってみた
78m/sくらい、弾は0.25gで確かG&Gのやつ
数字的にやはりノーマルだろう
VSRのプロスナやGスペには及ばないものの、VSR-ONEは確実に凌駕している
しかしこのちっさいナリでなかなかの初速である、ばね交換とかで威力上限を出すのも容易だろう
一般的な0.20gの初速はめんどいので測りません
そこはマック氏の動画でも見てください
試射については、きちんとホップ調整したり距離が測れる環境ではなかったのだが
同じく0.25gで撃ったところ、マルイに勝るとも劣らない弾道のまっすぐさに驚かされた
30mフラットは余裕、そこからホップの揚力で山なりになって
弾を到達させるだけなら50m先でもいけるだろう
VSR-ONEの代用としては(サイトマウントがないのを除けば)十分な性能といえそう
ゲームに持ち込むのが楽しみですな
こいつについては、カスタムは気長にやろうと思う
そもそもアイアンサイトすらない割り切った作りなので、本格的にゲーム導入するなら光学機器の後付けなどは避けられないだろう
ともあれ、トイガン趣味も亀の歩みを楽しめればいいですな
銃本体はさしあたり欲しいものはもうないので、いちおう自分の中の目安としては月イチくらいで新しいパーツを見繕ってここも更新できればいいかなと思ってます