VSR-10(Gスペック)買った

あの日見たVSR使い達は、確かに輝いていたんだ

 

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VSR-10という銃は実は、いろいろあり一目置くようになったのだった

サバゲーデビューから間もない頃、当時使ってたM14ソーコムの狭隘路での取り回しの悪さに閉口し
そこから銃選びの迷走が始まっていった

だがその後、「屋外サバゲーではVSR以外使わない」と豪語するゲーマーに会って
電動以外の銃など考えもせず、ましてやVSRなんて不利の塊だ、あんなものを使うゲーマーとか宇宙人だろ、という認識しかなかった俺は信じられない気持ちになり
そしてある時参戦したSISTERで、あの狭いフィールドで自在にVSRの長躯を操りバシバシとヒットを取るゲーマーらの妙技を見た
ショーティモデルであるVSR-ONEの影も形もなかった頃だった

衝撃と共に、銃のガタイのでかさはテクニックでかなりの部分をカバーできることを学んだのだった

 

エアコキ故にセミオートしか撃てないというもうひとつのデメリットも、己にセミオート縛りを課してゲームに挑んだことで
ひょっとしたらなんとかなるんじゃないかと思うようになった

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コアなVSRマニア達との邂逅、そしてセミオートオンリーがゲームの決定的な不利ではないという事実
それらが、デビュー間もない頃は考えもしなかった
VSRという選択肢を俺の中に浮上させたのも仕方のないことであった

 

 

そんなVSRだが
これは実銃においてボルトアクションライフルの代名詞とされる、レミントンのM700をモチーフにしたといわれるマルイオリジナルの銃である
裏街道的なものではあろうが人気製品であることには違いなく、いくつかバリエーションもあるようだった
自分で調べたりwebのインプレなどを見たりした中では、モデルの種類と特徴はこんな感じ

  • プロスナイパー
    VSRシリーズのベーシックモデル
    最も軽量・安価
    性能的には後述のGスペックとそれほど差はなく、VSRバリエーションの中でも高性能な部類
  • リアルショック
    射撃時のリコイルを再現したモデル
    しかしこのリコイル機構は重いピストンが前進する際に生まれる(つまり射手側ではなく銃口側に引っ張られるようなリコイルが発生する)うえそこまで激しいものでもなくリアルかどうかは疑問なうえ初速も若干犠牲にしていて、ゲームでは全く不要なギミック
    お座敷派のためのVSRだろう
  • Gスペック
    銃身を詰めて専用のサプ(14mm逆ではないうえサプ側がオスになってる独自規格、変換用のアダプタは別売)を標準装備し、プロスナ・リアルショックにはなかった光学機器のマウントレールを搭載したモデル
    インナーバレルの精密化などにより、初速・命中精度はプロスナとそれほど変わらない
    G=Game の名の示すとおり、VSRのサバゲーユースならまずこれが候補になると思う
  • プロハンターステンレス
    絶版品、リアルショックモデルのみ存在
    ギラギラメッキのアウターバレルと専用スコープを標準装備した高級路線のモデル
    野戦のサイティング時は眩しそうである
  • プロハンターG ガンサウンド
    絶版品
    プロハンターステンレスをさらにGスペック化し(バレル詰め+サプなど。リコイル機能も生きている)、スコープの他バイポッドも付属、さらに実銃の銃声をストック内のトランスミッターでイヤホンに飛ばす謎機能までついた最高級VSR
    盛り盛りのオプション類で重量も嵩み、あまりの不人気に今やマルイの珍銃のひとつに挙げられるとか
  • VSR-ONE
    ショートバレル、スコープマウントレール+M-LOK、ピストルグリップ、折れるストックを備えた、いわゆるスナ凸向けのVSR
    Gスペと異なりサプはないが、14mm逆ねじを標準装備
    ノーマルの初速は0.20gでプロスナ・Gスペより10m/sほど落ち、グルーピングも若干だがバラけ気味なため、CQBならともかく野戦だとちょい不利かも
    一説にはこの初速の低さは、初速上限の厳しい屋内CQBフィールド向けの仕様らしいというのも聞いた(そういう場所は場合によっては、減速アダプターなどで初速を落とすことが求められる)

絶版品も含めると6種類あるVSRだが、上記特徴から
ゲームで使うにはまずGスペ、CQBメインならVSR-ONEといったところだろう
俺がもしVSRいくことがあれば、最初はVSR-ONEを考えてた
一番の理由はやはり短くてストックも畳める可搬性にあって、俺はサバゲーの荷物増がとにかく嫌だからである
賛否あるといわれるあのキャプテンハーロックの銃みたいな見た目も個人的にはかっこいいと思った

が、どうせならVSRの真髄といえる高初速・高飛距離・高命中精度を味わってみたいと思ったのと、あのクラシックなストック・グリップ一体型のスタイルがやはり好きだった
リアルウッドのストックも社外品であるようだし、夢が膨らんでいった

だが最後の決め手はやはりメルカリ
わりと程度の良さそうなGスペを出品している人がいた
見ちゃいけないと思うほどに見てしまう、これマジでうかつに手を出しちゃいけなかった文化だと(銃が届く直前までは)後悔した
新品とほとんど変わらない値段だったが前オーナーはゲームで1回使っただけらしく、しかも銃の長さゆえチョイスに苦労しそうなガンケースも含め一通りのオプションも揃ってて送料も込みとあって
(キャッシングの負債額には目を瞑りながら)いってみることにした

 

 


そしてついにお目見え

長く精悍な黒染めのブルバレルがたまらん
サプをつけた際の全長は1mを優に超え、取り回しが困難なのは間違いないだろうが
命中精度の高さを予感させる

ちなみにこのサプはもちろんきちんと効くやつで、発射音をバシッ! からボフッに変えてくれる
だがゲームでの運用を考えると外したまんまになっちゃうかな

サプ外すと大体M14ソーコムと同じくらいの90cmで、41PXのトリプルガンケース105にぴったり入る
持ち運びどうしようかと思ってたところ、これは嬉しい誤算だった
個人的には外したときの粗野な感じの見た目が好きです

ボルトハンドルのコッキングストロークの量は100mmくらいだろうか、(感じ方に個人差はあろうが)意外にもスムーズに引ききれる
ハンドルを起こす→引ききる→手で戻す→ハンドル畳む の動作を経て、BB弾を弾速計に撃ち込む

 

0.25gで85m/sも出た
俺のAKストームでさえバッテリーとかの調子がよくなければここまでの初速は出ない
セミオンリーという宿命さえあれど、これをコンスタントに撃ち出せるというのはなかなか凄い

そして某所で撃ってみたが、ホップ調整で30mフラットは余裕だった(ゼロホップだと弾ポロする)
前オーナーが付けといてくれたスコープのレティクル中央にスーッと弾が飛んでくのは実に快感だった
ボルト操作という不合理を経なければ、ここまでの楽しさはなかっただろう
単によく飛んで便利な銃どまりになっちゃうので

 

だが、俺の腕ではスコープ覗いてるあいだに撃たれそうだったので
アイアンサイト買ってつけかえてみた
便宜的にアイアンではあるがナイロンファイバーっぽい材で、Amazonで1600円ほど

畳んだ状態からカバーをスライドするとフリップアップするやつで、フロントに赤、リアに緑のアクリル集光チューブのドットがある
フロント側で上下、リア側で左右に動かして調整する
レールマウントとフリップアップ機構の都合上パララックスは大きめだが、そこはフロントの高さ調整でなんとかなると思う(多分だが高さを下げて銃口を上向きにすればOK)
フロントのチューブが集光した際にピンク色になって鮮やかで好きだ

 

ちなみにけっこうバリが残ってるので、取付にはやすり掛けが必須

 

そして、これは後から絶対に欲しくなるのが明らかだったのでどうせなら金のあるうちに、と
リアルウッドのストックもいった

IF-PRODUCTのブナ材のやつで18000円くらい

ちなみに倍のお金を出すと、高級木材として知られるウォールナット(くるみ)製のが買える

 

取付は難しくなく、そもそもVSRの機関部とストックはねじ2本で留まってるだけなので
それを外してつけかえるのみ
なんとなくスリングスイベルも外してみたが、機関部・ストックのバラしには関係ない部分

 

ただしマガジンキャッチは小さくて失くしやすく、木ストに仕込む際もちょっとだけ面倒なのでラジペンとかがあるといいかも
ボタンとマガジン固定用のラッチがバラバラになっちゃったときは写真のように、ボタンの軸のスラントしてるほうが前向きになるように入れてあげてください

 

完成

純正ストックと比べると銃口側がちょい長め
しかしリアルウッドはやはり最高だ、最高の質感だ
温かみとさらさらの肌触りが素晴らしい
あえて言えば、それこそアッシュ材などのようにもっと木目がバリッと立ってれば遠目にも天然木っぽい気もするがまあいい
安いブナ材だが大満足である

 

ちょっと気に入らないのが、このバットプレート
色合いといい質感といい正に便所サンダルである
金属製にしたいとこだがまあ、純正同様軽くてグリップもして実利的ではあるかな

あと、一部レビューにもあった寸法の狂いについては、マガジンの挿入が若干しづらくなった
これは挿入口が純正よかタイトにできてるためと思われる
2本ある取付ねじのうち銃口側を少し緩めてやることで多少改善するが、あくまで多少
ゲームであまりに支障になるようなら対策が必要かもね

 

 

さて

エアコキ故に連射も効かず、ライフルなので取り回しも不利
サバゲーの道具としてはデッドウエイトとしかならない木ストも入れた
既に銃だけで(というか銃以外に大してお金をかけてないにもかかわらず)30万は費やしたと思う、そうまでして気づいたのは
どうやら俺は、自分が思っていた以上にサバゲーロマン派の人間だったようだということ

もうちょい節制せなな、と思わなくもないが
金もなく何もできなかった思春期ガンマニアの頃の俺自身を、もう十分満足させてやれただろう
次回はこのロマンを胸に、VSRのデビュー戦にいってきます