シグの銃(P226E2と552シールズ)買ってみた

シグの銃っていいですよね
突然なんですけど

 

トイガンとしても比較的メジャーな部類とは思うものの、しかし長モノでいえばAR・AK系の、ピストルでいえばガバ・グロック・ベレッタあたりの、それぞれ後塵を拝してるかのような二番手感があるのがなんかいい
メジャーながらも通好みなマイナー感を併せ持ってるというか

装備についてはアメリカ系(M14・ガバ)→共産圏系(AK)→アメリカ系(AR・ガバ)と、ざっくり楽しんできたわけだが
第三の選択としてシグ系(スイス系?)が気になりだした

シグの55X系ライフルは、俗に「西洋のAK」と言われるほどAK系にパッケージングが似ている
ストックがあまりでかくないのがAK的だし(寒い地域ゆえに厚着した際のフィット感に配慮したものだそう)、クリンコフみたいな折れるやつなのが大変よい
東西の銃器の分水嶺から出でたかのようなところに、東西どっちの銃も好きなノンポリエアガンオタクの俺は惹かれた
現在マルイ唯一のシグ系ライフルである552シールズも、もしも電動プラスで出たら今のデルカスをモスボールさせてでもいっちゃうかもしれない

 

まあ叶う見込みなきおっさんの妄想はこのへんにしとくとして
こうてみた

自分にマッチする銃かどうかもわからんのに新品いくのもな、と思案し情報収集してたところ
なんと中古15000円で並んでるのを発見
いやマジで不人気機種なんだなこんなにかっけえのに……と思いながらすかさずゲット

例のごとく詳細なインプレはマック氏とかの他の方に委ねるとして(この手のブログ書いてる人間としてあるまじきスタンス)、個人的に気に入った部分を挙げてく

 

まず、なんといってもそのデザインとサイズ感
個人的に好きな銃であるβスペツナズのフロントをやや延長した感じのバランスで550・551よりも断然引き締まって見えるし、短めのシースルーマガジンもかっこよくてお座敷派には嬉しい
この全長なら狭所でも振り回せるだろう

 

リアルさを生贄に捧げたバリバリプラスチッキーな外装は、ゲームウエポンとしてはあり
マジで軽いんですね
それこそβスペツナズと大差ないレベル
だから銃が原因で疲れる、なんてこともないでしょう
ただストックが中身のないモナカ構造っぽいのでフロントヘビーさは若干あり、狙撃姿勢をキープし続けるような場面だとフォアエンドを支える腕が疲れてくるのはあるかも
まあそもそもそういう使い方をするようなキャラでもないが

 

それにやはり折れるストックはいつだってすばらしいんですよ
バイクでサバゲー行くことも多いので、この機構のある銃にはいつだって魅了される
ストック自体の大きさは、俺(173cm)だともう2~3cmくらい長くてもいいかなと思うものの比較的ピッタリで、AR系のストックを縮め側から2段めくらいに合わせて使ってる人なら抜群のフィット感だと思う(俺は3段目)
リアのアイアンサイトが接眼面にやや近すぎるのが難点かも
あと頬付けしたときのサイトラインがアイアンで比較的ピッタリなので、後付けの光学機器を載せる場合は別売りのチークライザーもあったほうがよさそう
ヒンジはいかにも弱そうなプラなので(レシーバー側は金属だがストックはヒンジ含めオールプラ、実際マルイの55X系はストックがよく壊れるとのこと)、あくまでフィールドまでの運搬をしやすくするための機能と割り切ったほうがよさそう

 

アッパーハンドガード内にミニSをしまう、AKストームと同様の構成
配線の逃がしがあるのがうれしい
アクセスのアクションはやや煩雑で、ピンを抜く→ロワをスライドさせてロック外す→アッパーとる というもの
プラ部品らしくやや軋むが、レシーバー周りのほうが意外とガッチリしてるのでさほど剛性面での不安はない
実銃準拠のアンダーレールは個人的には必要性を感じないものの、レール先端の段差に指をかけることで今流行のハンドストップ的に使えそう
右側面だけのサイドレールは正直まったく必要性を感じないうえ、重いものをつけるとたぶんアッパーがねじ穴からひび割れしそうな気もする

 

グリップは比較的でかかったAKストームのそれ以上にでかく、しかし親指付け根のあたりのえぐれが大きいのであまり持ちづらさはない

 

極端に突出したチャージングハンドルは実銃にあるような引っこ抜きのギミックが再現されておらず、右側面を下にして平置きすると何かの拍子に折れそうで怖い
こんなとこまでAKっぽくしなくてもいいと思うんだけどな……
バレル同軸型のホップダイヤルは比較的アクセスしやすく、でかくて回しやすい

 

初速は84m/s@0.20g・ゼロホップで、ばらつきもほぼない
連射サイクルは体感だが標準的か若干速い程度で、ふだん愛用しているデルカスよりも気持ち速めなくらいかな
おそらく0.25g・適正ホップで76~77m/sくらいになるんじゃないかなと予想しており、スタンダード電動としては平均的なスペックだと思う
つまりサバゲーの道具としては十分

各所で言われてるマガジン装弾数の少なさは、ノマグ40発だとさすがに不安があるものの
多弾が200発以上入るので(それでもAR系のベトナム型の190発に次ぐ少なさだが)、故意にバラ撒くプレイでなければまあ問題ないでしょう
いわゆるジャングルスタイルにするための左右連結の機構が備わっているので、不安があるなら複数個のマガジンを繋いでフィールドインすればいいと思う
いずれにしても、AKのときみたいなあへあへバラ撒きおじさんにはなれないので
クールに節制して戦うスタイルが多少なりとも求められる面はあろう

 

ローダーが付属するのはありがたい……が、これの恩恵を受けるのは最初の一挺を買う初心者だけだろう
ぶっちゃけ新品でも1000円程度、中古ならそれこそワンコインで並んでるようなものなので
個人的には本体価格に転嫁してでもトップレールをつけてほしかった

 

 


もうひとつ注目したいのがシグの拳銃
そのなかでもトイガン界隈でポピュラーだろうP226については、ガバに慣れた目からすると大きさというかバランス感がほどよいし、ダブルカラムのマガジンが収まるグリップもわりあいスリム
マニュアルセフティがないのもトカレフを連想させて共産圏装備っぽいし、かわりにデコックレバーなのも触ってて楽しいポイント
自衛隊装備にも合うしね(あっちはシングルカラムの9mm拳銃だけど)
何より、スクエアルックで余分な装飾もあまりないツール感・ギア感がクールだと思う
かつて米軍のトライアルで僅差で勝ったというベレッタ(92F)についてはグリップが厚ぼったいのと、特に大胆に肉を抜いたあのスライド周りが装飾的すぎてあんまり好きになれなかった
サムライエッジみたく黒いスライドからシルバーのバレルが覗いてたりするのはちょっとかっこいいけどね

 

そんなわけでこっちもいった

選んだのはマルイの現行品であるP226E2のステンレスカラーのやつで、中古8000円
マルイ以外だとKSCとかからも出てるみたいだが、なんだかんだ一番危なげなく使えるのでマルイにした
モデルガンだとタナカも出してるし、後継のP320になるとなんと実銃メーカーのシグ自ら「SIG AIR」として出してるとか
ズルいだろそりゃ…

閑話休題

 

宣材写真がさながらライカのM3やオリンパスのペンFみたいな昔のフイルムカメラのようで、味わい深さがあると思えた
スイスといえばカメラよか時計な気もするがまあいいでしょう

 

塗装の質感はわかりやすい金属っぽさに欠けててパーティングラインもバリバリ残ってるが、とにかくこの銀黒ボディに惹かれた

 

なお、ちょっと紛らわしいのだが
銀色のP226の絶版品に、もっとギラギラなクロームメッキを施したP226レイルのステンレスもあった
226レイル自体は今でもモデルにあるが2005年発売と相応に旧く、そのバリエントのようだ
後発のE2は2011年発売だが、ぶっちゃけ令和の今となっては似たり寄ったりだろう
ゲームの売れ線でない銃を愛でるということは、業界のテクノロジーの進化に取り残されるということでもあるんだ
まあスピードQBみたいなテクニック偏重なサバゲーとかでないなら、マルイの銃というだけで十分なんだけどね
メカものは少しでも新しいほうがたぶんいいのと、グリップのすっきり感からE2のにした

 

そして、これは本当に衝撃的だったのだが
グリップがダブルカラムのピストルと思えないくらいスリムで握りやすかった
掌に吸い付くようだった
ガバの薄いグリップに慣れた俺でさえ思わず唸ったフィット感に、これがエルゴノミクスか……となった
実は中古でP226レイルを一時期持ってたこともあったが、E2になってさらにスリムになり
比較にならぬホールディングフィールである
スリムグリップが好きでガバを愛してる部分が大きいので、P226E2はダブルカラムの拳銃のなかでは最早一番好きだといってもいい

 

あとP226最大の特徴であるデコッキングレバー
ゲームでフィールドアウトする際のマガジン抜きと併せてハンマーを下ろせば、安全な状態に戻したぞ! という感覚があるのがよいし
何よりシグオーナーであることの満足感がある
226レイルのときはラフに操作するとふつうに打撃してしまい危なっかしいことこの上なかったのだが、マルイ独自(確か)のハーフコックでハンマーが止まる安全装置のおかげでその心配もなくなった
もっともデコック機能はUSPとかにもある(しかもUSPはセフティと兼用なのでより合理的な作り)が、ゲームで主流のハイキャパ・グロック・ベレッタなどのいずれにもない動作をする特別感がよい
スライドストップとマガジンキャッチも含め、すべて親指が届く範囲で操作できるのがすげーいいんだよな

 

ホップ調整にテイクダウンが要るが、それもレバーのワンアクションでできるのがナイス
ガバみたいにスライドを少し後退させたりとか、ベレッタみたいにボタンを押しつつレバーを回転させるみたいなアクションがなくめんどくない
一応このレバーはセフティも兼ねてるのだがそれはエアガンオリジナルのアレンジで、実銃はそもそもセフティがない(米軍のトライアルでベレッタに敗れた理由のひとつとされる)が、そういった割り切り感もトカレフみたいな東側の拳銃を彷彿とさせる

 

アイアンサイトにはドットがあるのも地味にポイント高い
これはあったほうが絶対に良いのは論を待たない

 

マガジンは溝が広がった部分がガバのそれと比べて長く、ものぐさ人間の俺がそこからBB弾をジャラジャラ流し込んでロードするのにも向いててかなりよい

初速は72~76m/s@0.20g、室温20度ちょい
ガスガンの性能は気温次第ではあるものの、これだけ初速出てればピストルとしてはまあ十分でしょう
あとブローバックスピードが何気にめちゃ速
ガバ系と比べても明らかに速く、当たらなくても撃ってて楽しい
これはガスの気化スペースのでかいダブルカラムゆえの恩恵だろう
ガバばっか触ってた身としてはダブルアクション時のトリガープルがなかなか重いというか、シングルアクションの軽々したそれと差がものすごくて驚いたが
そもそもダブルアクションのポジションで引き金を引くこともあまりないのでOK

 

そのほか気になった点は

  • プラの地が剥き出しで安さ極まるアウターバレル(社外品で金属製のがあり)
  • 注油しても渋いスライドの動き(撃ってるぶんにはあんまり関係ない)
  • アンダーレールはピカティニー規格と若干合わず、取り付けたアクセサリ類がぐらつくことがある(あんまりつけたいものもないのでOK)

 

 


以上、2挺も買っちまった(先日のデトニクスも含めると3挺)わけだが
ゲームでの使い勝手は、今や引きこもり系エアガンオタクに片足突っ込んでるので正直未知数
しかしそれでもすごくよさそう
それこそメインの長モノも552シールズにしてシグ勢(スイスかぶれ)になるのもいいかもしれない、そう思った
それにガバ愛好家のポジションも捨てたわけではないので、実はシリーズ70のニッケルにパールホワイト系のグリップいれたやつが欲しかったりする
そのあたりはお金貯まったり次の賞与が出たときにでも考えたいです

 

もうエアガンを売った買ったの後悔や罪悪感に悩まされるのもバカバカしいので、いろいろ開き直ってます
手放して後悔した銃もまだあるけど、そこはお財布と相談しつつ気が向いたら買い直してけばいいでしょう
働いてお金を稼ぐ動機を作ってくれるサバゲーは実に良い趣味ですな(超絶ポジティブ)